体型による服選びの悩み。これは誰もが抱えるもので、“いい体”のアスリートだって例外ではない。
2人目は、ヒップと太ももがデカくてデニムがはけない元プロ野球投手の江尻慎太郎さんだ。
ヒップ100cmじゃデニムなんて無理っすよね?
ヒップ100cm。がっちり鍛えられた下半身で安定したボールを投げていた現役時代。今はだいぶ体型も変わったとはいえ、洋服においてはまだまだサイズ選びに悩むことが多いそうだ。

「結局、ヒップが大きいと太腿もデカいんですよ。お店で「このパンツはシルエットがキレイです」なんて言われてはいてみても全体的にパツパツで、サイズを上げればダボダボ。パンツの長所を活かせた試しがないんです……」。
江尻さん曰く「デニム選びはさらに苦戦します」。ゆえに休日でもいつもスラックス。リラックスしたスタイルはしばらく楽しめていないんだとか。

そんな江尻さんに「何言ってんすか! デカい下半身にフィットするデニムもありますよ!」と手を挙げてくれたのはエストネーション六本木ヒルズ店の深澤由智さん。
「日本のデニムブランドがオススメです。
そんな案内とともに、エストネーション六本木店のデニムコーナーへ向かう。
NEXT PAGE /現れたのは「レッドカード」という救世主

デニムコーナーの前に来た江尻さんは「アメリカンな武骨さよりも、洗練された雰囲気のデニムが気になりますね」。そこでエストネーション六本木ヒルズ店の深澤さんがリコメンドしてくれたブランドがレッドカードだ。

「レッドカードは、今もっとも勢いのある日本のデニムブランドのひとつで、レディスから人気が出たことで知られています。その理由の多くは“脚線をキレイに見せてくれる”から。江尻さんにぴったりだと思います」。
レッドカードは、日本人の体型のデータを集めて、フィッティングをミリ単位で調整する。たしかに、江尻さんのような下半身に悩みを持つ人のデニム選びには最適かもしれない。
こうしてブランドが決まったところで、オーシャンズの連載企画「パパ改造計画」で腕を振るうスタイリスト、柴山陽平さんが登場。江尻さんとともに、お悩み解決コーディネイトを考える。
「デニム=青」という固定観念を捨てる
年齢とともに「最近はネイビーばかり選んでしまう」と言う江尻さんは、真っ先にブルー系デニムを物色。しかし……

「ブラックデニムはどうですか? 黒には引き締め効果があるので、ヒップや太腿がスマートに見えるはずですよ」と柴山さん。
江尻さん、実はブラックデニムをはいたことがなく、ちょっとためらっている様子。どこか子供っぽく見えるのが原因らしい。
「派手なダメージ加工が入っていたり、ステッチが目立ったりするとそうかもしれません。でも、この『リズム』というモデルのこちらなら、大人っぽさもあってお似合いになると思います」。

実際にはいてみると、「ストレッチも効いていて快適! 見た目もいい感じ!」と、あっという間に数年ぶりのデニムが決定。つづいてトップス選びへと移ろう。
夏のTシャツ×デニムがうまくいく最適解

リラックスしたサマーカジュアルといえば、間違いなくTシャツスタイル。選んだブラックデニムにどんな一枚を合わせるのが正解なのか?
柴山さんは、「江尻さんの場合、大人っぽさは大切なキーワード。なので濃色であることは絶対でしょう。ただし、トップスを黒やネイビーにするとソリッドに見えすぎると思います。適度にカジュアルさを狙うならグリーンがオススメです」。

さらなるポイントとしては、ニット製のTシャツを選んでいる点。
こうして完成したお悩み解決コーデがこちらである。
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腰回りのサイズをまったく感じさせないデニムスタイル。足元にはレザーのグルカサンダルを合わせた。
「ジャストフィットのデニムが見つかるなんて、それだけで驚き。しかもストレッチが効いているので窮屈さがありません。それでいてサンダルでいいなんて、毎日この格好でいたいくらい(笑)」。
ちなみにコーディネイトにはもうひとつポイントが。

レイヤードしたインナーのカットソーで、さりげなくヒップを隠しているのだ。
「大丈夫だって言われても、やっぱり不安ですからね。こうやって隠せるのは気持ち的にありがたい。満点です!」。
誰でも応用可能なプチテクニック、みなさんもぜひ、お試しあれ!
江尻さんが行った店エストネーション六本木ヒルズ店
0120-503-971
東京都港区六本木6-10-2
六本木ヒルズ ヒルサイド けやき坂コンプレックス 1F・2F
鈴木泰之=写真 柴山陽平=スタイリング