>連載「Good Packing Guy」を読む
前回、シティ派サイクリストとしてパッキングを紹介してくれた、バリスタの南 秀治さん。スタイル重視でのアイテム選びを披露してくれた。
元メッセンジャーとして今もなおサイクリストの一線を走り続けている彼のギアは、目からウロコなアイテムのほか、ならではの使い方も多い。
そこで今回は、快適なサイクルライフを送るため南さんが選りすぐったアイテムを紹介していきたい。
通勤ライダー必見の、プラスチック製ダンポール

まずバックパック周りから見ていこう。
南さんが通勤用に使っているクロームのバックパックの中には、東急ハンズで手に入れたという、通称「プラ段」と呼ばれるプラスチックの板が入っている。
「書類などを入れる際、バッグが柔らかいと曲がってしまうんですよね。バックパックの余計な動きを抑えるためにも、メッセンジャー時代からこうした仕切りを入れています」。
夏には、この板の裏にカチ割り氷を入れて涼んでいた、というエピソードも。これからの時季に真似したいテクニックと言えるだろう。
スマホケースは、しまいやすく外れにくく

通勤、ロングライドとシーンを問わず欠かせないのがスマホケース。ショルダーハーネスにケースを取り付け、停車中すぐ取り出せる位置にセット。ポケットに入れると走行中は邪魔になるため、この位置がベストだ。
「ロングライドでは長時間雨に晒される可能性もあるので、フラップ付きを使っています。マップを確認したいときもフラップを外すだけで簡単。通勤用には日本のブランド、ライドバッグのケースを選びました。
1本あると便利すぎる、ストラップは必須!

ロングライド用のバックパックに付けていたのが、ナイトアイズのストラップ。ヘルメットを固定したり、ストラップ付きのアイテムを引っ掛けたりと、1本あるだけで収納力がアップする優れものだ。
「バックパック以外にも、車体に荷物をくくりつけたり、袋の口を縛るのにも使えるマルチなアイテム。自転車乗りで愛用する人は多いです」。
これからの季節は必見。汗ふきシートの収納

身だしなみケアのアイテムは最低限持ち歩く人は多いが、汗ふきシートをケースに収納している人は少ないかも。南さんがシーンを問わず常備しているのが、コンタクト液や目薬などを入れるアメニティポーチのほか、サイクルショップ、テンプラサイクルのポーチ。
このポーチは汗ふきシートがジャストサイズで入る仕様で、夏は欠かせないアイテム。止水ジップは中身を守ってくれるだけでなく、シートが乾きにくくなるのもメリットだ。
NEXT PAGE /即取り外し可能な、ボトルホルダーが便利すぎる

次に自転車周りのユニークなアイテムを拝見。
ボトルホルダーを車体に取り付けるために使っているのが、トゥフィッシュのクイックケージアダプター。ベルクロを採用し、取り外しが容易に行える優れモノだ。
南さんはピストバイクの美観を損なわないようにと、取り外せるこちらを愛用。
美観を損ねない、取り外せる泥除け

ここでも自転車の見た目を損ねたくないと、南さんらしいアイテムが登場。
「アスセイバーの泥除けは、サドルの後ろの切り込みに差し込むように取り付けできます。肉抜きされたサドルを使っているため、雨の日だけ使います。泥が跳ねてお尻が濡れたり、汚れると滅入ってしまうので(笑)」。
2つ折りになり持ち運びサイズもコンパクト。修理キットと合わせて常備している。
落とす心配なし!鍵は銭湯スタイルで保管

南さんが愛用するU字ロックの鍵は、なんと腕に付けて持ち歩いているそう。こうすることでうっかり失くす恐れや、バックパックの中で行方不明になる心配がない。
使うのはスーパーコイルのリストキーコイル。これまで似たようなアイテムを使ってみたものの、これが抜群に伸びにくく切れにくかったとか。
運転中はU字ロックにコイルを通すため、どんな場面でも鍵を保護してくれる、まさに必需品だ。
ライダーとしての経験値が詰まった、セレクトセンスは真似したい!
バイク用ギアを選ぶ際、コンパクトさや機能性の高さだけで選びがちだ。もちろんそれも重要なポイントのひとつ。
しかし南さんのような、自転車の美観を気にしたギアのチョイスやアイテムセレクトは、長年自転車に乗りつづけてきたからこそのセンス。
ライダーとして活躍し続ける南さんの一歩先を行くセレクトポイントは、初心者だけでなく、少し自転車に慣れてきたライダーもぜひお手本にしてほしい。
