>連載「隣のオッサンは青いか?」を読む
近頃すっかり耳にすることが多くなった“副業”というワード。本業を活かして、もう少し稼ぐことはできないか。
今後の人生設計を考えるうえで、決して他人ごとではない選択肢のひとつとなっている。そこで前回に引き続き、40代男性の副業事情をクローズアップ。副業内容と家族はどう思っているのか見てみよう。
秘密にしている人は少数派。副業はもはや特別ではない。
Q.副業していることを家族に秘密にしていますか?
・秘密にしている 29.8%
・秘密にしていない 70.2%
前回のアンケートで、「副業をしている、またはしたことがある」と答えた人はおよそ3割(205人中57人)だったことはお伝えしたが、その中で“家族に秘密でやっている”と答えた人は30%弱という結果に。コレだけ副業という言葉が取り沙汰される時代ではあるし、家族に対してはオープンにしておくにこしたことはない。では、秘密にしている人にはどのような理由があるのか。次のアンケートを見ていこう。
「副業は自分のため」という人は秘密にしがち
Q.(秘密にしていると答えた人に質問)副業を秘密にしている理由はなんですか?
・「あえて言う必要がない」(40歳)
・「就業規則違反だから」(46歳)
・「自分の趣味にお金を使いたい」(44歳)
・「心配をかけるのが辛いから」(43歳)
まず目につくのは「あえて言う必要がない」といった回答に代表されるように、“秘密ではないけど家族に話していない人”がいること。ただ、その裏には、「余計な心配をかけたくない」という思いやりの気持ちや、「自分で稼いでいるんだから関係ない」といったドライなスタンスまで、さまざまあるようだ。
本業の稼ぎは家族のため。だからこそ、副業で得た収入を趣味や好きなモノに使うことに関して、とやかく言われたくないというのが本音だろう。

副業に協力的な家族が多い一方で、批判的な意見も
Q.(秘密にしていないと答えた人に質問)副業していることを、家族はどう思っていると感じますか?
・「家計の助けになる」(45歳)
・「特にマイナスには捉えられていない。むしろ応援してくれている」(46歳)
・「自分の小遣いを稼ぐなら構わない」(41歳)
・「尊敬される一方で、体のことを心配される」(48歳)
・「『しんどいならやめて』と言われますが、実際はわかりません」(44歳)
・「稼ぎが少ないので当然」(48歳)
・「子供からは家にいてほしいと思われている」(44歳)
次に副業をオープンしている人は、家族からどう思われているのかを見てみると、「家計の助けになる」、「応援してくれている」、「協力してくれている」、「助かったと言ってくれる」など、概ね好意的に捉えられている人がほとんど。副業を秘密していない人のほうが多いのも納得の結果だ。
あえてマイナスなコメントに目を向けてみると、もっとも厳しいのが「稼ぎが少ないので当然」(48歳)という回答。自分ためだけでなく、少しでも家計の足しになればと、本業で疲れた体を押して頑張っているにも関わらず、である。これはかなり切ない。
また、「休みの日は家のことをしてほしい」(49歳)など、副業は確かにありがたいけど、できれば家事や子供の面倒を見るほうを優先してほしいという妻側の事情が垣間見える回答も。休日を丸々副業に充てるか、適度に家族サービスもするべきか、この辺りのバランスをどうとるかは、家庭を持つ人にとって大きな課題だろう。
そしてやはり、「体の心配をされる」という回答が少なくなかったことは特筆しておきたい。家族がいる40代男性が副業を考えるなら、「決して自分ひとりの体ではない」ことをよく考えるべきなのは間違いない。

ファストアスク=アンケート協力
対象:40代男性205人