オーデマ ピゲ自慢のラグジュアリースポーツウォッチ「ロイヤル オーク オフショア」。
そのルーツとともに、店頭に届いたばかりのブティック限定モデルについてレビューしよう。
高級時計の潮流の真逆を行ったオフショア
「ロイヤル オーク」の20周年にあたる、1992年。「ロイヤル オーク オフショア」は、オーデマ ピゲに在籍する若手デザイナーであったエマニュエル・ギュエの手によって産声を上げた。

「オフショア=沖合」を冠したモデル名からもわかるように、10気圧の防水性を含む、「ロイヤル オーク」をベースにエクストリームスポーツウォッチという明確なコンセプトを掲げ、オーデマ ピゲは新たなチャレンジに挑んだ。
翌1993年、バーゼルワードで「ロイヤル オーク オフショア」は発表の機会を得たものの、「より小さく、より薄く」という当時の高級時計の流行を真逆で行くボリューム感にこだわった42mm径のクロノグラフは、容易に受け入れられる代物ではなかったが、その反面、大きなインパクトを残した。

それから数十年が経った現在、「ロイヤル オーク オフショア」は色使いや素材を追求することでオーデマ ピゲのフラッグシップに相応しい進化を遂げている。
メンズでは、「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ 」が42mm、44mmの2サイズがあり、派生モデルの「ロイヤル オーク オフショア ダイバー」、37mm径に抑えたレディスモデルと、コレクションの拡大にも成功。
目を楽しませてくれる最上のラグジュアリースポーツウォッチとして、存在感を年々高めている。
多彩な素材が演出するラグジュアリーな存在感
2020年の新作として、「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ 」のファミリーに加わったのは、スモークブルー、グリーン、グレーという3色で彩られたブティック限定モデルだ。



軽やかな着け心地を実現するために、オーデマ ピゲは素材や仕上げを巧みに使い分けた。要となるのはセラミックケースだ。
艶消しのマット仕上げを施すことで、文字盤の色に合わせたセラミック、あるいはピンクゴールドのパーツに程良く馴染ませている。

44mm径のクロノグラフを柔らかな表情に演出できる秘密はこれだけではない。

大きなアラビア数字を配した新しい「メガタペストリー」模様の文字盤、テキスタイル加工のラバーストラップで見せた細かな仕上げは超一流の手仕事が光る。
この夏はもちろん、秋口も大活躍が期待できるラグジュアリースポーツウォッチの最適解として、オーデマ ピゲ自慢のクロノグラフの名を、是非覚えておいてほしい。
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オーデマ ピゲ ジャパン
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戸叶庸之=文