「初めてのジム」とは……
見よ! 分厚い胸板、6つに割れた腹筋、そして逞しい背中を……!

屈強な体の持ち主は、オーシャンズの看板モデルとしてお馴染みの平山祐介さん。
もともとは「ジムが嫌いだった」という彼だが、とある映画の撮影をきっかけにパーソナルジムへ通い始め、今ではその魅力にすっかり取り憑かれてしまったという。
今回は、そんなユースケさんのジムライフに密着! 鋼ボディをつくる片鱗を見せてもらった。
まずはトレーニング服を拝見!
ユースケさんが通うのは、東京にある「フラックス コンディショニングス 代官山」。
Tシャツ/ユニクロ、パンツ/エバーラスト、スニーカー/リーボック「特別なことはしてないんですけどね(笑)」と、和やかムードで迎えてくれた。この日のトレーニングウェアは、Tシャツにスウェットパンツというシンプルなスタイルだ。
「いろいろ試した結果、行き着いたのがユニクロのTシャツ。確かドライフィットかな。汗をかくし、タイト過ぎるトップスだとなんだか血液の流れが鈍い感覚を覚えるから、程よいゆとりがあって、速乾性に優れたものがベスト。その点、このTシャツは安くて優秀で(笑)」。
パンツは、ユースケさんが信頼を寄せるエバーラストだ。
「夏はショーツのときもあるけど、だいたいはこのスウェットパンツ。
そして、その土台を固めるのが、リーボックのクロスフィット用シューズである。
「シンプルに見えて、足を優しく包み込む抜群の包容力と全方位に動きやすいソールのグリップ力にやられました」。
パーソナル歴は半年。きっかけは映画撮影
毎日ジムへ行って追い込んでいるかと思いきや、ジム歴はそんなに長くないらしい。
「学生の頃は、柔道部の女子が持ち上げていたバーベルを上げられないぐらいのもやしで(笑)。それが悔しくて学校に併設されていたジムに通うようになったけど、卒業後はさっぱり」。
20代半ばにモデルを始めて、海外コレクションに参加していた頃は、10kgのダンベルでトレーニングをしたり、渡航するときにプッシュアップバーとチューブを携行していたという。
「俳優を始めてからは体づくりが求められるときだけジムに通う程度で、もともと空手をやっていたから、フィジカル面は稽古だけで十分だったんです。で、5~6年前だったかな、役づくりの一環で、ジムでトレーニングをしてる際に右肘を痛めてしまって」。
それ以来、ジムへ行くのを避けていたというが、とある映画のために去年から再びジム通いを始めたそうだ。
「でも、しばらくするとまた肘が痛み始めて。騙し騙しトレーニングを続けたけど、なかなか思うような結果が得られなくて。そこで、去年末に意を決して初めてのパーソナルトレーニングに挑んでみました。それが正解!
自分の骨格や筋肉の質に合わせてメニューを作成してくれるから、安心してトレーニングできる。おかげで、肘の怪我も再発していなくて」。
今となっては「プロの意見を請うのが近道」と熱を込めるユースケさん。
そんな彼が信頼を寄せるトレーナーに登場いただき、トレーニングの一部始終を密着していこう。
パフォーマンスを上げる3つの準備運動
ユースケさんのパーソナルトレーナーは……三田颯野●フラックスコンディショニングスのトレーナー。24歳。数々のモデルやタレントのボディメイクを手掛けてきた敏腕で、自身も3年ぶりの大会出場へ向け日々精進している。ユースケさんの肉体について「アスリート並みの筋肉量」と大絶賛。トレーニングに入る前に、欠かせないのが準備運動だ。
「怪我防止も理由のひとつですが、やはり筋肉への効き方が違ってきます。トレーニング時には筋肉だけでなく骨や関節の動きも関わっています。そこをほぐし、可動域を広げながら姿勢を矯正することが重要なんです」。
それでは、準備運動のポイントを教えてもらおう。
①ソラシックエクステンション
まずは、ダブルボールと呼ばれる器具を置いて、胸椎(腰椎と頚椎の間にある背骨)へ当てるように寝そべり、両腕を交互に動かしてくエクササイズだ。
「姿勢改善に効果的です。ユースケさんは背中が丸まっているので、この種目は必ず行なっています。適度に筋肉に刺激が入り、胸筋や背筋をほぐすことができます。見た目も良くなりますし、トレーニングの質も上がる。まさに一石二鳥です」(三田さん)。
ユースケさんは10回×4セットを目安にしている。「これがね、すげー大事。
②レッグスライド
「筋トレは、体幹をしっかり鍛えていることが大事。腹筋をうまく使えず、体の軸となる体幹が安定しないと重い器具を持ち上げることができません。そこで、ユースケさんのポテンシャルを発揮するために重要なエクササイズがレッグスライドです」(三田さん)。
両脚を90度にして、そこから片脚を伸ばして3秒間キープするのだが、このときにコア(体幹)を活性化させることができる。ユースケさんは10回×4セットを目安に行なっている。
右脚と左脚を交互に伸ばしていく。腰から上の部分が地面から離れないようにするのがポイント。「意外と難しいので、最初はラバーを腰の下付近に挟んで引っ張ってもらっていました。浮いてすぐに抜けちゃうんだけど、そのおかげで自然と意識してできるようになりましたね」(ユースケさん)。
③トランクローテーション
最後は背骨にアプローチ。
「体にひねりを加えることで、胸部を開きやすくします。そうすると上半身への刺激も入りやすくなります。筋トレの効果を最大限に上げるには、このような地味な動きの積み重ねが大事です」(三田さん)。
ひねりを意識しながら5秒間キープ。足が浮いてしまうと伸びる感覚がなくなるので、逆側の手でしっかり押さえて行う。反対側も同様に。ユースケさんは、この動きをそれぞれ3~5回繰り返す。
「これでだいぶ胸部が開くようになりました。おろそかにしがちだけど、これは本当に大事。ほんのり汗もかけるので」。
♢
これにて準備運動は終了。明日は鋼ボディの要となる胸筋、上腕、背筋を鍛えるトレーニングをレポートします!
【取材協力】
フラックス コンディショニングス 代官山
住所:東京都渋谷区猿楽町3-7 代官山木下ビル
電話:03-3780-5553
営業:6:45~22:15(土・日曜、祝日7:45~19:45)
第4金曜定休
www.flux-conditionings.com/
“肉体からメンタルまで、その人の最適なバランスを整える”をコンセプトにした、多角的アプローチによるパーソナルトレーニングジム。
【初心者でも失敗しないジム選びのポイント】
【パーソナルジムでの正しいトレーナーの見極め方】
【ジム初心者が心すべき6つのマナー】
【初心者が使うべき器具、避けるべき器具】
【1泊13万円のジム付きスイートルームを徹底検証】
【大手スポーツ店で聞くジム服の正解】
【ゼビオのスタッフに聞く、初めてのプロテインの選び方】
【いつか真似したい!なかやまきんに君の生態に迫る】
ジムって、意外と知らないことが多い。どんな形態が良くて、どんなトレーニングをして、何を着ればいいのか。ビギナーが抱く、素朴な疑問やお悩みを解決します!
上に戻る川西章紀、川田有二(Riverta inc)=写真 菊地 亮=取材・文