「ドラムに惚れたのは、小4の時。とある音楽番組を観ていて、ギターがいてボーカルがいて、その後ろに隠れるようにドラムがいたんですよ。昔から『縁の下の力持ち』が好きなんです、私。ステージでライトを浴びるよりは、裏で大道具の出し入れとかしていたい。でも心のどこかではほんのちょっと目立ちたいとも思っている」
そんな彼女は、大島賢治(元HIGH-LOWS)、平出悟(UVERworldプロデューサー)と出会い、ドラムボーカルの才能を開花させたが、以前は、自分を表現することに関して大きなトラウマを抱えていたそうだ。
「小1の時、学芸会でおばあちゃんの役を誰がやるかで友達と大ゲンカ。それで『いいよ! 私がおばあさんやるから』って言ったら、うそみたいに丸く事が収まって。(中略)その辺りから意見を言ったり、気持ちを話たりするのが苦手になりました」
しかし、今ではドラムを叩きながら、「おい! ボーカル! 私に負けるなよ!」と思うようになったとか。「もちろん全く歯が立たないボーカルもいる」そうだが、それもまたモチベーションになっているそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.103(8月13日発売/太田出版)