「1stシングル『FEELING AROUND』からソロ楽曲のMVを担当していただいている東海広宜監督のアイデアです。福田さん(福田正夫。鈴木の音楽プロデューサー)と話し合っているときに、『坊主で天女』というイメージが出てきたみたいで。宣伝担当はさすがに反対したらしいのですが、東海監督と福田さんはノリノリだったと(笑)。私も聞いたときはさすがに驚きましたけど、東海さんには信頼も置いていますし、『女性声優 坊主』で検索しても誰も出てこなかったので、やろう!と(笑)」
とは言うものの、実際に坊主姿になってみると、笑いが止まらなかったという鈴木。『ヘンなことがしたい!』という曲は鈴木が作詞を担当したものだが、曲自体はどんなアイデアから生まれたのか?
「『Crosswalk』(昨年5月リリース)のリリースイベントで地方を回っているときに、私が『変顔とか、変なこととかしたい!』とスタッフに熱く話しているのを聞いていた福田さんが、『“ヘンなことしたい”、いいね。そのテーマで1曲作ろうか』とひらめいたらしくて。冗談だと思っていたら、着実に進行していて、DANCE☆MANさんが曲にしてくださいました。初めて聴いたときは本当に爆笑しましたね」
今回のアルバムには、『ヘンなことがした!』の他にも、『見る前に飛べ!』『好きなものは好き!』『わたしはわたしになりたい』など、変わりたい、自分の殻を破りたいという意志が感じられるタイトルの曲が収録されている。これは彼女のメッセージなのだろうか?
「根本的に、人と違ったこと、私らしいことがしたいという想いが強くあるんです。『マクロスΔ』でデビューしてから3年間、自分らしさとはなんだろう?と考え続けていて。
ファーストアルバムをリリースし、3月からは初のライブツアー『1st LIVE TOUR 2019 ~見る前に飛べ!~』も決定。坊主姿には度肝を抜かれたが、今後もまだまだ我々を驚かせてくれそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.141(2018年12月21日発売/太田出版)