捜査関係者によると、問題のヤミ金グループは返済が滞ると「強盗して返せ」「売春して返済しろ」などと激しく迫っていた。実際に、売春行為に及んだ人もいたという。
同グループは違法に取り立てた現金を県内の両替所でドルに両替し、指示役が潜伏するカンボジアに持ち出していた疑いもある。いわゆるマネーロンダリング(資金洗浄)によって犯罪収益を秘匿化しようとした狙いがうかがえるという。
ヤミ金問題に詳しい東京情報大学総合情報学部の堂下浩教授(金融論)は「明らかに生活困窮者層を狙った犯行だ。
「資金需要者にとって、正規の消費者金融とヤミ金に差異はない。貸金業界はヤミ金問題を『自分たちとは関係ない』という意識を捨て、防止する手だてを具体的に考えるべき社会的責任がある」と話している。