県内に生息し、ダンゴムシのように丸くなる「ヒメマルゴキブリ属」の1種が新種として日本昆虫分類学会が発行する学術誌に記載された。磐田市竜洋昆虫自然観察公園(静岡県)の柳澤静磨副館長らの研究者チームが26日までに発表した。
柳澤さんは「日本や台湾の多様なゴキブリの種類を解明する一歩となる」と話している。
 ダンゴムシの脚は14本に対し、ヒメマルゴキブリ属は6本。沖縄県内全域に加え、鹿児島県から台湾にかけ広く分布している。体長は10~15ミリほどで木の上でよく見つかるという。
 柳澤さんらが2024年、ヒメマルゴキブリ属のゴキブリ約70匹の形態観察とミトコンドリアDNAを解析したところ、2種が混在していることが判明。知られていなかった種を「ペリスファエルス・ホライアヌス」として新種記載した。和名はヒメマルゴキブリを対応させた。
 新種はもう一つの種に比べて雌の成虫の頭部の上半分が暗赤色で、腹部の背面の穴の数も異なっているという。論文は同学会の学術誌「Japanese Journal of Systematic Entomology」に記載された。
(社会部・塩入雄一郎)
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