9日午前11時過ぎ、那覇発羽田行きの全日空994便ボーイング787(乗客乗員356人)で「機内から煙が発生した」と那覇空港の管制官に通報があった。那覇空港事務所や全日空によると、離陸直後に乗客のモバイルバッテリーから発煙し、間もなく消し止められた。
同便はそのまま飛行を継続。午後1時20分ごろに羽田へ到着した。けが人はいない。
 前の座席の下に置いていた乗客のかばんから煙が出て、隣の乗客がペットボトルの飲料水を手渡して消した。所持していたリチウムイオン電池内蔵のバッテリー4個のうち、2個から発煙したという。
 持っていた水を渡して消し止めるのを手伝った隣席の鉢嶺侑(ゆうり)さん(25)=西原町=は本紙取材に「離陸して間もなく『プシュー』という音が聞こえ、白い煙が充満した。煙に早く気付けて良かった」と話した。別の乗客の女性によると、機長から「鎮火したので飛行を続ける」とアナウンスがあったという。
 国内外で機内に持ち込まれたモバイルバッテリーの発煙や発火が相次いでいる。国土交通省は機内預け入れ荷物に入れるのを禁止しているほか、7月からは座席上の荷物棚に入れず、常に状態を確認できる手元などに置くよう求めている。
 今回の発煙について、全日空は「国の要請に従い、煙の段階でいち早く感知できたことが、消し止めることにつながった」と説明した。
那覇発の全日空機、離陸直後にモバイルバッテリーから発煙 乗客...の画像はこちら >>
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