沖縄戦の激戦地だった沖縄県糸満市真栄里の壕で、戦没者とみられる少なくとも7人分の遺骨が見つかったことが7日分かった。遺骨収集に取り組む京都府のN PO法人「空援隊」によると、見つかったのは七つの頭蓋骨のほか、大腿骨やあごの骨など。
二つの頭蓋骨は総入れ歯が一緒にあり、うち一つの中には米軍の銃弾が入っていた。3個の指輪も見つかり、空援隊は遺骨に民間人の女性が含まれている可能性があるとみている。金歯や銀歯の他、子どもの可能性がある遺骨も発見された。
 空援隊はこの壕で昨年から、調査や遺骨収集を始めた。倉田宇山専務理事は「日本軍の武器は見つかっていない。家族で壕に逃げ込んだ可能性もあるのではないか」と推測し、「遺族を見つけ出し、遺骨の返還につなげたい」と話している。堀り進めれば、さらに遺骨が見つかる可能性があるという。
 県保護・援護課の担当者も現場を確認。これ以上、ボランティアで掘り進めるのは崩落の危険性があり難しいため、国直轄で遺骨収集をしてもらうよう、依頼に向けて国と相談を始めたという。担当者は「真栄里で家族が亡くなった方など心当たりのある方は、DNA鑑定を申請してほしい」と呼びかけている。
糸満市真栄里で7人の遺骨発見 沖縄戦、総入れ歯や指輪など 民...の画像はこちら >>
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