沖縄県本部町の沖縄美ら海水族館で半世紀飼育されたミナミバンドウイルカの「オキちゃん」が天国へ旅立ってから一夜明けた3日、オキちゃん劇場のそばに設置された献花台には多くの人が集まり、花束や手紙などを贈り、感謝を伝えた。

オキちゃんの献花台に備えられた花束たち。
多くの人が遠方から訪れ花を手向けたり、手を合わせていた=3日午前、本部町

 浦添市に住む中田寧音さん(22)は、ともに仕事を休んだ母親(46)と一緒に、朝早く訪れ花を供えた。2人は鹿児島県の奄美大島出身で、海を渡ってきたオキちゃんと同郷という。
 花束は青と白のカスミソウで海の色を表現。中央には元気いっぱいのオキちゃんのようなひまわりを選んだ。花屋の店員にオキちゃんへの思いを伝えると、「これも持って行ってほしい」と別の花束を託されたという。
 中田さんは自身の誕生日と、1975年に海洋博公園でオキちゃんの飼育が始まった5月1日が同じ日。「本当に小さい時から家族でオキちゃんを見に来ていた。オキちゃんのいないショーは少し寂しかった」と残念がった。中田さんの母は「体は小さくても、大きいイルカに負けない圧倒的なアイドルだった。これまでありがとう。お疲れ様です」とねぎらった。
 ショーの合間に大粒の涙を流しながら花を添えたのは、40年前に海洋博公園内の売店「オキちゃんスナック」の店員として働いていた本部町在住の女性(59)。

 朝から仕事が手につかず、思いがあふれる中、ニュースで献花台があることを知った。職場の社長からも「行っておいで」と背中を押され、急きょ駆けつけた。「海洋博の時に遠足でイルカショーを見てから50年。オキちゃんは子ども以上の存在。もっともっと見たかった」と目元を押さえた。(北部報道部・松田駿太)

オキちゃんの献花台に備えられた花束たち。多くの人が遠方から訪れ花を手向けたり、手を合わせていた=3日午前、本部町
オキちゃんの献花台に備えられた花束たち。多くの人が遠方から訪れ花を手向けたり、手を合わせていた=3日午前、本部町
オキちゃんの献花台に備えられた花束たち。多くの人が遠方から訪れ花を手向けたり、手を合わせていた=3日午前、本部町

 
 
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「圧倒的アイドルだった」 イルカの「オキちゃん」悼みファン涙 沖縄・海洋博公園に献花台【写真複数】
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「圧倒的アイドルだった」 イルカの「オキちゃん」悼みファン涙 沖縄・海洋博公園に献花台【写真複数】
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