■『Yogibo presents RIZIN.46』(29日・有明アリーナ)
第10試合・フェザー級タイトルマッチ(MMAルール・66キロ)
◯鈴木千裕 ― X金原正徳
1ラウンド 4:20 TKO

 今年初のRIZINナンバーシリーズのメインで行われたフェザー級タイトルマッチは、王者の鈴木千裕(24)が“最強の挑戦者”金原正徳(41)を退け、初防衛に成功した。

 王者と挑戦者というだけでなく、お互いに世代を背負った一戦となったタイトルマッチ。緊張感と期待に溢れた会場にゴングが鳴らされると、まずは組み合ってお互いにヒザを繰り出すも、鈴木のヒザが金原の股間に入りタイムストップに。しかしダメージは浅くすぐに再開されると、お互いに遠い間合いから打撃を狙う時間が続いた。

 そこから打撃で勝る鈴木が徐々にペースを握ると、タイミングを見て一気に連打をたたみかける。スリップ気味にダウンした金原に追撃の手を止めず、ガードの上からパウンド何度も打ち続けると、金原のセコンドがバトンを投入。勝利を掴み取った鈴木は喜びを爆発させてコーナーポストに駆け上がった。

 頻繁にタイトルが移動し“呪いのベルト”と言われてきたフェザー級タイトル。試合前のインタビューでは「そこは当然破ってやるよと。俺は違うぞ、これまでの王者は勝手に呪いって処理してるだけで、実力不足を誰かのせいにするなって思います。リング上には神はいないし、僕はもうそれを証明してるんで」と語っていた。

 その言葉通り、自身の拳で最強の挑戦者と呪いを打ち砕いたフェザー級王者・鈴木千裕。果たして防衛記録はどこまで続くのか。日本だけでなく世界の格闘技シーンに稲妻を落としていく。

 解説を務めた朝倉未来は「タックルの反応がすごくて、金原さんが打撃戦をせざるを得なかった。鈴木選手はすごい集中力があった」と分析。「これだけ結果を出してるから強いチャンピオンなんじゃないですか」と高く評価しつつ、自分が対戦するイメージについて「すごいできました」と語り、実況席を驚かせた。