清水社長は北尾氏が以前の会見で、「もし(フジテレビ側が)敵対するとしたら、私も徹底的に勝負します」と発言していた点について問われると「取締役の候補に入れなかったことで、我々は北尾さんと敵対するつもりはありません」と断言。
続けて「ただ、我々としては、我々の考え方で進めてきた改革プラン、そしてそれを実行するための最適の候補者、取締役会の構成などを既に進めておりましたので、その中ではこの取締役会の構成が1番最適であると判断した」と答えた。
フジHDから16日に新たに取締役候補として発表されたのは、ファミリーマート元社長の澤田貴司氏や元森ビル取締役専務執行役員CFOの堀内勉氏、フジテレビの柳敦史執行役員、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業の花田さおり氏の4人。ダルトン側が要請していた候補者については「取締役全員一致の決議により、本株主提案に反対する」と記した。
取締役候補をめぐっては先月16日までにダルトン側がSBIの北尾氏ら12人をフジHDに提案。ダルトン側は公表した書面で「今、ようやく日枝体制が終焉を迎え、フジテレビは生まれ変わるチャンスを得ました。私たち当社フジ・メディア・ホールディングスの株主は、日枝体制の残滓(ざんし)を一掃し、フジテレビの大変革を力強く推進する経営者たちを当社に送りたいと思います」と理由を説明した。
フジHDは同30日の会見で、金光修社長と社外取締役3人(島谷能成氏、齋藤清人氏、茂木友三郎氏)が6月に開催予定の株主総会をもって退任する人事を発表していた。