前澤氏は、現代アートやヴィンテージ家具のコレクターとしても知られ、近年は、京都の南禅寺界隈別荘群のひとつ「智水庵」の改修と作庭に取り組んでいた。
『Casa BRUTUS』最新号の特集「和風モダンを学ぶ。」では、この新生「智水庵」を表紙+47ページにわたり徹底図解する。
前澤氏は「古い家を買うのも、数寄屋を手に入れるのも初めての経験です。初めて見学に訪れ、この部屋に座って外を眺めた時、この景色はすごいと感動し、すぐ買うことにしました。南禅寺界隈別荘群の多くの邸宅の庭は土地がフラットに開けているのですが、ここ智水庵は土地に高低差があり、変化に富んでいる。おかげで近景から遠景までが自然につながり、実際の広さ以上の奥行きが感じられます。敷地は他の別荘に比べると小さめですが、お買い得でした」と明かす。
購入後には知り合いのつてで個人所有の数寄屋建築や茶室、日本庭園を見学し目を養ったという。「まず本流を学ぶという点ではすごく勉強になりました。ただ僕は伝統を踏まえた上でもうちょっと崩したいなと思っていました。