B&ZAIの橋本涼が、このほど大阪・カンテレで行われた新ドラマ『ロンダリング』取材会に出席した。

 同作は、なにわ男子・藤原丈一郎がテレビドラマ初単独主演を務め、7月3日に放送スタート。
毎週木曜の地上波放送(カンテレ=深0:15~、フジテレビ=深2:15~)のほか、FODで配信される。“死者の声が聞こえる”という役に立たない特殊能力を持つ売れない俳優・緋山鋭介(藤原)が、嫌々ながらも社会の闇に足を踏み入れ、非業の死を遂げた人々の人生に寄り添い奮闘する、社会派ミステリー。

 橋本は、緋山に近づく謎の男・P.J.を演じる。取材会では、ミステリアスな役柄にあわせて黒のシックな装いで登場し「B&ZAI結成後(今年2月)、初となるドラマに出演できるなんて、景気がいいです!6月にB&ZAIのファーストライブ『B&ZAI LIVE 2025 First Beat』を終えて、7月からはドラマの放送が始まります。ジュニアの身でドラマの仕事をいただけるのはありがたいですし、正体不明の役は初めてだったのでワクワクしました。しかも丈くん(藤原)初単独主演のドラマに出演できるなんて、幸せですね」と笑顔をみせた。

 演じるP.J.は、表向きの肩書はコンセプトカフェやガールズバーを経営する会社の取締役だが、実態は大阪のミナミ(難波や心斎橋などの繁華街エリア)を縄張りとする“半グレ集団”の幹部という役どころ。撮影を振り返り、橋本は「内容が進むにつれて、どんな人物かが明かされていく役は、まさにドラマっぽくて。P.J.の経歴を頭に入れながら、ちょっと壊れている、普通じゃない感じを意識して演じるのが楽しかったです」と語った。

 ドラマ初共演となる藤原とは、同じ所属事務所ながらもともとあまり接点がなかったというが、撮影を通して初めて濃い時間を過ごしたという。「1人の役者さんと接した感じでした。丈くんとは、撮影現場ではお芝居の話しかしませんでしたが、食事に行ったときはB&ZAIのことを聞いてくれて。
お芝居とグループの活動を完全に二分しているところがすごいですね」と尊敬のまなざし。藤原の演技によって新たに引き出された芝居もあるようで「お互いに感情をぶつけ合うシーンがあるんですけど、“キャッチボールをしているな”と思いました。お互いにアイドルであることを忘れて、1人の役者としてやり合えたのがうれしかったです」と目を細めた。

 物語は、緋山が不動産会社「アマミ不動産」社長・天海吾郎(」大谷亮平)から事故物件のロンダリング(洗浄)を依頼されるところから始まる。ドラマにちなみ“事故物件に住んだことがあるか”と聞かれると、橋本は「1個前の家をそれで引っ越しました」とまさかの回答。数年前に友人と車で廃墟(はいきょ)を見に行ったところ「幽霊が家についてきてしまいました。お風呂にいると、キッチンで音がして。幽霊と同居している感覚がめっちゃ怖かったです」と告白。すぐ逃げられるようにジーンズをはいて寝ていることを父親に相談し、神社でお祓い(おはらい)をしてもらうと、心霊現象がピタッと止んだという。「親父がロンダリングしてくれましたね(笑)。幽霊がいなかった部屋に連れてきちゃったことで、僕が事故物件にしてしまったのかもしれないです。それから廃墟には行かなくなりました」と明かした。


 もともと「霊感はないタイプ」とのことだが、自身の恐怖体験があるだけに、藤原が演じる緋山の気持ちがよくわかるという。「人のいない団地での真夜中の撮影は真っ暗で怖かったです。裏で菅井(友香)さんが“幽霊のノック音が聞こえました”とビビらせてきて(笑)。そういうのを気にしながらドラマを見てもらえたら、また違ったことも見えてくるかもしれません」とアピールした。

 また、B&ZAIとしては、今夏、関東・関西での野外音楽フェス出演など、さまざまな活動を控える。今回のドラマ出演をメンバーも応援してくれているといい「“個人の仕事をグループに還元する”と先輩たちがよく言いますが、僕はいい意味で1人の役者でいようと思っています。真剣に向き合った上で、グループに還元できたらいいな、と。アイドルとお芝居、どっちもやらせてもらえている、この環境がすごく幸せです」と意気込んだ。

■第1話あらすじ
緋山鋭介は、売れない俳優。スターを目指して大阪から上京したが、仕事は端役ばかりで収入はわずか、その日暮らしの毎日を過ごしていた。
そんな彼は全く役に立たない“ギフト”の持ち主であった。それは、非業の死を遂げた死者の声が“聞こえる”という厄介な特殊能力。
霊感があるわけでもなく、霊の姿が見えるわけでもなく、かと言って霊とコミュニケーションがとれるわけでもない。ただ、霊の声が一方的に聞こえる、無用の長物とも言えるもの。それ故に、家賃が格安の事故物件にうっかり飛びついては死者の悲痛な声に悩まされ、転居を繰り返す引っ越し貧乏に陥っていた。
ある日、またも事故物件をつかまされた緋山は、苦情を訴えようと家を仲介した「アマミ不動産」へ。緋山の能力を知った社長の天海吾郎から「紹介したい物件がある」と思わぬ場所に案内される。そこは、5年前に女性がベランダから飛び降りて自ら命を断ったという高級マンションの一室で…。
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