5日、6日の2日間にわたって、Ginza Sony Parkで開催される『GQ JAPAN クリエイティブ・ウィークエンド』は、今年の『GQ クリエイティビティ・アワード』受賞者による作品展示イベント。写真を展示する大森のほか、同アワード受賞者のアーティスト・GILLOCHINDOX ☆ GILLOCHINDAE、建築コレクティブ・GROUP(齋藤直紀氏、井上岳氏、中井由梨氏)、アーティスト・藤倉麻子、陶芸家・安永正臣氏が来場した。
大森が撮影した写真による展示作品群のタイトルは「僕が居ようが居まいが」。ハンガリーでの1枚、仕事場の風景などが写真に収められている。音楽、写真、絵画などのジャンルを横断して創作を続ける大森の思考と感性の原点をたどるような作品になっており、大森の創作の本質に迫る内容になっている。
日常からカメラを持参しているという大森は「小難しさに憧れる感覚があり、自分のセンスが音楽とは違う感じで具現化される魅力がありました」と、写真にハマったきっかけを紹介。「肉眼で記憶として残ったものはあえてモノクロで撮っています。モノクロは見る人にゆだねられると思うので、空気感を僕自身も忘れられないものがあるからこそ、モノクロを使っています。文章とは違った感じの日記やログに近い」と語った。
さらに、「音楽は多くの方に聞いていただくことを前提に書きたいというポリシーがある」「絵を描くときはプラスマイナスもない状態。凪のように無心になっている感覚はあります」と、表現手法による違いを分析。「音楽は生業と言っていますが、業務的なものではなく、ライフワークであり、しまっておく箱の場所が違うだけで同じ部屋にある感覚はあります」と、音楽、カメラ、絵画はすべてつながっていると語った。
今回の展示写真群を見渡した大森は「この時代を生きているんだなと思える」と感慨深げだった。