本作は、黒衣として3年間歌舞伎の世界に身を置き、その体験をもとに執筆した吉田修一氏による小説を、李相日監督の手により映画化したもの。任侠の一門に生まれながら、歌舞伎役者の家に引き取られた主人公・喜久雄(吉沢)が、芸の道に人生を捧げ、やがて“国宝”と称される存在になるまでの50年を描く、壮大な一代記。現在、24日まで公開49日間で観客動員510万人、興行収入は71.7億円を突破と大ヒットを記録だ。
この日は李相日監督と観客からの質問に回答するコーナーも。「入れ墨をするときに何時間かかるのか」を聞かれ、李監督は「実際描くのと、すごい精巧なシール」「描いたほうが仕上がりは良い」と2パターンあったことを明かした。
吉沢は「描くと4時間かかってました。その間朝2時くらいに入って、描いていただく間、寝そべっているんですけど動けないので首がバキバキになる」と苦労も。だが「大変な時間ですがすてきな入れ墨を描いていただきすばらしい出来でうれしかったです」と感謝した。
李監督いわく「8割くらいが“描き”だった」とし、吉沢は「これ別に描かなくていいんじゃない?とかちょっと見えるときとか…『これ、シールで良くない?』って瞬間も描いてましたね(笑)」と冗談まじりに語り、笑いを誘っていた。
さらにサプライズとして主題歌を担当する井口理(King Gnu)、音楽家の原摩利彦氏が登壇した。