同番組は相葉が自ら体を張って日本各地の秘境へ大冒険。未知のもの、神秘的な光景に子どものように目を輝かせる好奇心旺盛でちょっぴり臆病なオトナ・相葉が向かうのは、青きサルがひそむ樹海、数多くのモンスターがうごめくジャングル、20年に一度の大異変が起こる山、サンゴ礁が作りだした奇跡の島…。大自然への経験値を高め、大冒険の先に相葉が目指すのは自然伝道師(!?)。珍しい生物、景色はもちろん、まだ見ぬ相葉自身の新たな一面とも遭遇することとなる。
■大きなコウモリ、カニの大群、大量のカエル&ハブに遭遇…驚きの連続で課題も発見「いけるだろうと思ったけど…」
――最初にこの番組のお話が来られた時の感想というか、心境から聞かせていただけますか?
約2年前にNHKの番組で1年ぐらいかけてさまざまな世界自然遺産をまわった経験がありまして、そのスタッフの皆さんがもう1回新しい形で自然番組を作りたいというお話をいただきました。1年間ずっと定期的にご一緒していましたし、スタッフの皆さんとの信頼関係もあったので、『ぜひ、お願いします』とスタートしました。今回は自然に詳しい専門の先生に解説していただきながら学んでいくというアカデミックな番組ではなく、実際に自分が大自然に飛び込んで、自然の謎に迫り、解き明かしていくという以前のスタイルと全然違います。どちらも素敵な番組ですが、今回の番組はとても新鮮でいままでにない楽しさを感じながらロケをさせていただきました。
――改めて今回、視聴者の方々も楽しみにしているかと思いますが、見どころはいかがでしょう。
なにも考えずに観ているだけでも、画面から自然のもつ癒やしのパワーを感じられるんじゃないかと思います。
――番組のテーマの中に“新しい自分に出会うために冒険に出る”とあったと思うんですけど、ここまで撮影してこられて、今の段階で出会った新しい自分があれば教えて下さい。
今回の冒険をした後に感じたのは、体力的にはすごくつかれるんですけど、なぜか体はスッキリするんですよね。体と頭がスッキリした気分になるっていうのは、その自然のパワーなのか、もしかしたら海の水からでているミネラルを体が吸収しているのか? 理由は分からないのですが、スッキリするのは、新しい発見ですね。
――相葉さんが自然に純粋に驚かされたりとか、感動したりする様子が伝わってきて、楽しく拝見いたしました。今回の冒険を経て何か改めて、相葉さんの中で感じられた自然の魅力とか偉大さみたいなものが、もしあれば教えてください。
第1回は沖縄だったのですが、洞窟の中にある何年経っても変わらない場所、およそ十万年かけてできあがった場所は、やっぱり神秘的に感じましたね。あと自分の話なんですけど、全然慣れていない生き物には触れられないんだなと思いました(笑)。子供の頃、虫をいっぱい集めて、虫かごで育てて自由研究で毎日観察していたのに、何十年かブランクがあるとさわれないですね(笑)そこにびっくりしましたね。それは今後の課題ですね。
――実際さわってみて『あ、大丈夫だった』とか、ちょっと愛着湧いちゃう生きものはありましたか。
この後、光る虫とかも出てくるんですが、それはものすごく感動しました。虫は好きなんですよ、たださわれないっていうだけで(笑)興味はとてもあるので、そこもちょっと克服していきます。冒険中、少年心を取り戻してはいたんですけどね(笑)。
――特に何が怖かったですか。
生きものの感触ですね。でも、結構自信あったんですよ。というのも、虫はさわってなくても定期的に動物をトリミングしたり、動物と触れ合うっていうことをやってきていたので、いけるだろうと思ったけど、また別でした(笑)
――やっぱり生きもののことが記憶に残っていらっしゃるんですね。
NHKの世界自然遺産の番組では割と森や草木の比率が大きかったので、だからこそ今回は、生きものとか虫が新鮮に感じたのかもしれないです。
――これまでロケで印象的だったことはありますか。
光る虫もそうですし、ものすごく大きいコウモリがいるんですよ。日本にも、こんなサイズのコウモリっているんだ…夜になると普通に学校の校庭の上を飛びまわっていたりするんです。
――#1では、大量のコメツキガニを触るのに奮闘する姿も印象的でしたね。
コメツキガニもそうですが今回、ご自身で“頑張ったな”と感じることはありますか。
ロケは常に大変さと隣り合わせなのですが、昼間も冒険して、ちょっとご飯食べて、夜また冒険…みたいな、夜しか会えないいきものに会いに行くというのは結構体力的には大変でした(笑)。ですが、座ってこのドリルを全部解く!”というような勉強ではなく、好きなこに夢中になっている感覚だったので、そんなに疲れませんでしたね。
――怖かったことはありますか。
道端にハブが出てきた時は怖かったですね(笑)。けれど、ただ怖がらずに観察もしてみました。どうやら雨が上がって、小さいカエルが大量に出てきたみたいなんです。その時点でもかなり驚いたのですが、それを求めてハブが来るっていうことに、何だか自然の摂理のようなものを感じました。
■自然に触れ合う中で“リスク”は確認 エンタメと安全さのバランスを保つ「甘く見ないように」
――目で見たり感じたり…と今の子供達もそういう経験が少ないのかもしれません。実際に体験することのすばらしさは感じられましたか。
そうですね。本だけではわからない、触った感触、温度、匂い、五感で感じる部分がたくさんある。その目的の場所に行く道中がものすごく長かったりすることも、ワクワクする時間になったりする。長ければ長いほど、生きものに会った時により愛おしくなるし、綺麗な景色がより綺麗に感じる。本のページを1枚めくるのとは、ちょっと違う感じがします。
――#1の洞窟もたどり着くまで大変ですもんね。
そうなんですよ。たどり着くまで1時間以上かかったと思います。普段歩かないような細い道を…洞窟は怖いけど、およそ十万年かけてできた場所だから、怖い反面、その異様さが魅力的というか。あまり地上では体験できないような空気だったり、そういうことも新鮮でした。ただ、無闇にお勧めはしません。危ないので、きちんとガイドさんと一緒に行ってください!
――相葉さんが、自然とふれあう時に一番大切にしていることはありますか?
甘く見ないようにはしていますね。
――安全を確認した上で楽しむ。その楽しさと危険のバランスって難しいですよね。
そうですよね。100%で言い切れることはないですから。“このワンちゃんは噛まないんで絶対大丈夫です”と言われていても、人が変わるだけでそれは変わる可能性もある。そういうところは注意しながら楽しみますし、観ていただく方にも楽しんでもらえたらと思いながらやってます。
――今回は番組でもいろんな所に行けると思うんですけど、この番組を通して新たに冒険したい場所とかありますか。
今シーズンは国内だけだったので、いずれはやっぱりアマゾンとか砂漠とかに行ってみたいですね。そういうところには少年心で憧れはあります。
――アマゾンでみたいものはありますか。
ピラニアですかね。本当に怖いものなのかたことないからわからない。あとは会いたくないけどワニとか…そういうものを見てみたいという、冒険心はあります。
――相葉さんは、ちょっとスリルを求めるところはあったりするんですね(笑)
そうなんですかね~。まだ自分の中であまり現実的じゃないからかもしれない(笑)。本当に行ったら『もう嫌だ』って行かないのかもしれないし…その辺はまだ子どもですね(笑)
――今回の冒険を踏まえて、自然に関心を抱く子どもたちにアドバイスはありますか。
番組で取り上げる場所は行くのも大変な場所が多いので、いきなりそこを回るのは難しい。でも、身近なところでもいろんな発見ができると思うんですよね。近くの裏山みたいなところでいろんな植物を観察してみたり「きょうはプールじゃなくて海にしよう」とか、ちょっと視点を変えるだけでも、身近に自然を感じることができると思います。まずは身近なところから行ってみて計画を立てて、「じゃあ沖縄に行ってみよう」とか、そういう風にするのもいいかなと思います。公園にもいっぱい緑はあるので、少しづつ自分の周りから関心を持ってみてレベル上げていくのもいいかもしれないです。