新潮社は4日、同社公式サイトに「『週刊新潮』コラムに関するお詫びと今後について」と題した文章を掲載し、作家・深沢潮氏に謝罪した。

 同社は「今回、深沢潮様の心を傷つけ、多大な精神的苦痛を負わせてしまったことをたいへん申し訳なく思っております。
深くお詫び申し上げます」「いただいた様々なご批判、ご指摘は重く受け止めており、今回の出来事につきましては、出版社として自らの力量不足と責任を痛感しております」などと明記。

 「今後は執筆の依頼をする時点および原稿を頂戴した時点で、必ず世論の変化や社会の要請について筆者に詳しくお伝えしていく所存でおります。また、人権デューデリジェンスの観点を従来以上に強化し、社内の体制を整えてまいります。深沢様からのご要望は弊社に届き次第、真摯に対応を検討してまいります」とつづった。

■「週刊新潮」コラムに関するお詫びと今後について(全文)

書き手に寄り添い良い作品を共に生み出すことは私たちの重要な責務であると考えております。今回、深沢潮様の心を傷つけ、多大な精神的苦痛を負わせてしまったことをたいへん申し訳なく思っております。深くお詫び申し上げます。
いただいた様々なご批判、ご指摘は重く受け止めており、今回の出来事につきましては、出版社として自らの力量不足と責任を痛感しております。
「言論や表現の自由」は極めて重要ですが、その自由の領域は、題材や社会状況によって異なり、また時代とともに変化していくものと認識しております。
まずは私たちの編集現場がそれを常にアップデートしていかなければなりません。そのうえで、そうした変化を筆者の皆様と考えていくことも出版社の役割です。
今後は執筆の依頼をする時点および原稿を頂戴した時点で、必ず世論の変化や社会の要請について筆者に詳しくお伝えしていく所存でおります。
また、人権デューデリジェンスの観点を従来以上に強化し、社内の体制を整えてまいります。
深沢様からのご要望は弊社に届き次第、真摯に対応を検討してまいります。

2025年8月4日
株式会社 新潮社
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