ロックバンド・頭脳警察のセカンドアルバム『頭脳警察2』が、きょう6日より各種音楽ストリーミングサービスおよび主要ダウンロードサービスにて配信スタートした。

 同作は、1972年にリリースされた頭脳警察初のスタジオレコーディング作品。
1stアルバムが発売中止となったことを受けて急きょ制作された経緯を持ち、「さようなら世界夫人よ」などのバラードでは、バンドの抒情性も色濃く表れている。だが、当時としては過激とされた歌詞内容により、発売からわずか1ヶ月で再び発売中止となり、長らく“幻のアルバム”として語り継がれてきた。

 その後、1990年に初CD化、2017年には紙ジャケット仕様で再発されており、今回のサブスクリプション解禁によって、改めて作品の魅力に触れられる機会となる。収録曲には、内田裕也が映画タイトルで使用し、カバーもした「コミック雑誌なんか要らない」や、シングルとしてもリリースされた「いとこの結婚式」など、メンバー・PANTAさんの原点とも言える楽曲が並ぶ。

 PANTAさんが亡くなってからちょうど三回忌を迎えた今年7月7日には、東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて追善ライブ『七夕忌』が開催されたほか、7月16日にはPANTAさんと鈴木慶一によるユニット・P.K.Oのアルバム『P.K.O PANTA KEIICHI ORGANIZATION』が、死後2年にわたる編集と録音を経て発売されたばかり。

 さらに、8月27日には頭脳警察の楽曲「ハイエナ/腐った卵」が初の7インチアナログ盤としてリリースされる。「ハイエナ」は1973年発表の5枚目のオリジナルアルバム『仮面劇のヒーローを告訴しろ』に収録されたファンキーロックで、近年は和製レアグルーヴとしても再評価されている。カップリングの「腐った卵」は、90年の再結成時に制作されたアルバム『頭脳警察7』からのカットで、PANTAさんのボーカルとTOSHIのパーカッション&ドラムのみで構成されたドープな作品。同アナログ盤は、DJプレイでの音響を意識した高音質仕様に仕上がっている。
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