近年の健康志向の高まりから、幅広い世代でフィットネスへの関心が集まる中、アイドルやアーティストが鍛え抜かれた肉体をメディアで披露する機会が増え、憧れの人物のスタイルを目指す人も多くいる。そこで、Snow Manの目黒蓮のような憧れの“バキバキのお腹=シックスパック”を、毎日5分のトレーニングで効果的に作る方法を、「1日たった5分のちょいトレ習慣」を掲げるchocoZAPのメソッド開発にも携わり、RIZAPでトレーニング指導をする新井純輝さんに聞いた。


◆全体的にバランスが取れた腹筋の目黒蓮「より見た目の美しさが際立つ」

 Snow Manといえば、『滝沢歌舞伎ZERO』で披露した腹筋で体を支え続けながら太鼓を打つ「腹筋太鼓」を思い出す人も多いだろう。身体能力が高くアクロバットなパフォーマンスも多く、それらの根本となる「肉体」の強度は、雑誌の表紙などでも度々披露し話題になる。なかでも185センチの高身長を武器にモデルとしてFENDIのアンバサダーも務める目黒蓮。

 バキバキに割れた美しい腹筋の特徴について新井さんは、「腹筋が非常に引き締まっており、シックスパックがはっきりと見えています。全体的にバランスが取れているから、より見た目の美しさが際立ちます」と分析する。

 腹筋はもともと割れている。それがお腹に見えていない理由は2つ。筋肉が大きい状態ではないことと、その上に脂肪が多いこと。なので、腹筋を鍛えるのと同時に体脂肪を減らすのが、もっとも効果的なトレーニングになる。「1日5分」の短い時間でも継続的に運動する習慣をつけることは大事だ。そこで、目黒蓮のような腹筋の作り方を紹介する。

【アブベンチ】
・鍛える筋肉:腹直筋
・マシン設定:初心者はフラット(地面と平行)
・回数:15回で1セット、1分インターバルを入れて2~3セット
・トレーニング方法:
(1)ベンチの傾斜を調整する。

(2)ベンチに座って手前のパッドに膝を乗せ、奥のパッドに足首をかける。
(3)足首がパッドに当たる位置に調整し、ベンチに横になって頭と肩甲骨を少し浮かせる。ここでスタートポジション。
(4)手を胸の前でクロス(頭の後ろで組んでもよい)し、おへそを見て上体を丸めるように、ゆっくりと息を吐きながら1~2秒かけて上半身を起こす。
(5)ゆっくりと息を吸いながら、3~4秒かけてもとの位置に戻り、背中がシートにつく前に止める。
※(4)と(5)を繰り返す。

<注意点>
膝が内側に入らない。膝を開きすぎない。上体を起こすときに反動を使わない。呼吸を意識する。

<トレーニングのポイント>
「ベンチから上体を起こす時に、腰が浮かないようにします。腰を痛める原因になります。
上体は地面に対して90度の位置まで上げるのを目安にするといいでしょう」(新井さん)

◆有酸素運動は、スピードを上げるよりも、傾斜をつけたほうが筋肉への負荷が大きい

【レッグプレス】
・鍛える筋肉:大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋など
・マシン設定:初心者で男性35キロ、女性25キロ
・回数:15回で1セット、1分インターバルを入れて3セット
・トレーニング方法:
(1)座って脚をプレートに置いたときに膝が90度になるように椅子の位置を調整する。
(2)プレートの中央を軸に脚を肩幅よりやや広めの位置に乗せ、つま先は少し外側に向ける。
(3)胸を張って、椅子の横のグリップを握る。ここでスタートポジション。
(4)息を吐きながら、1~2秒かけてゆっくりとプレートを脚で押し出す。膝が伸び切る手前で止める。
(5)息を吸いながら、3~4秒かけて元の位置に戻す。ウエイトが下につく少し手前で止める。
※(4)と(5)を繰り返す。

<注意点>
膝が内側、外側に入らないようにする。膝を伸ばし切らない。呼吸を意識する。


<トレーニングのポイント>
「呼吸のリズム(プレートを押すときに吐く、戻すときに吸う)を意識しましょう。脚を伸ばすときは、膝が少し曲がっている位置まで。伸び切ると膝を痛めてしまう可能性があります」(新井さん)

【トレッドミル】
・種目:有酸素運動
・マシン設定:初心者は傾斜をつけず、ふつうに歩くスピード(時速3.5~4キロほど)に設定する(ランニングは時速6~8キロほど)
・回数:15分を1回
・トレーニング方法:
(1)マシンの中央に立ち、パネルのクイックスタートを押すと電源が入り、もう一度押すと3秒後にベルトが動き始めます。
(2)ベルトが動き出したらあわせてゆっくり歩く(パネルの上下矢印ボタンでスピードを調整する)。
<注意点>
目線は前に向ける。足首、膝、股関節まわりなどに痛みを感じたらすぐに止める。スピードを上げすぎない。呼吸を意識する。

<トレーニングのポイント>
「有酸素運動で効率良く脂肪を燃やすには、、“朝の空腹時”と“トレーニングの最後”がおすすめのタイミングです。マシンのバーの銀色のグリップを握ると心拍数が測れます。ただ、運動量を上げるためには腕を振ったほうがいいので、慣れてきたら少し腕を振りながら歩くことを意識するといいでしょう。スピードを上げるよりも、傾斜をつけたほうが筋肉への負荷が大きくなります」(新井さん)
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