『夏 長崎から』は、さだが1987年から2006年にかけて地元・長崎で無料開催していた恒例イベントで、毎回1万5000人以上を動員。今年は「戦後80年・被爆80年」という節目に「あとで後悔してもいけない」と決意し、73歳での「最後のつもり」の開催に踏み切った。
今回の開催には、趣旨に賛同した今井美樹、河合勇人、グレープ、湘南乃風、笑福亭鶴瓶、スガ シカオ、立川談春、南こうせつといった豪華ゲストが出演。長崎市長・鈴木史郎氏や長崎県知事・大石賢吾氏、プロサッカークラブ・V・ファーレン長崎の高木琢也監督とマスコットキャラクター・ヴィヴィくんも登場し、ジャンルを超えたステージが展開された。
さだはホストとして「長崎BREEZE」「北の国から」「道化師のソネット」などの代表曲や、ニューアルバム『生命の樹~Tree of Life~』収録の「母標」「広島の空」なども披露。「このコンサートの間にほんの一瞬でもいいから大切な人の笑顔を思い浮かべてください。そして、その笑顔を守るために自分に何ができるのか、これを考えましょう。そして、自分が何を成すべきかが分かったら、そこへ向かって歩きだそうじゃないですか」と観客に語りかけた。
本編最後には「はなむけの詩」を歌い、観客から「ありがとう」の声が飛び交う感動的な空間に。アンコールでは「風に立つライオン」を歌唱し、「またいつ会えるかわからないけど、最後というのが嫌なので約束をします。被爆90年の年にお互い元気で会いましょう!」と再会を誓った。
ラストは出演者全員で「祈り」を歌唱し、さだが1組ずつ送り出す形でイベントは大団円を迎えた。
なお、さだはニューアルバム『生命の樹~Tree of Life~』を携えた全国ツアー『さだまさしコンサートツアー2025 生命の樹~Tree of Life~』を開催中で、次回公演は8月17日の青森・リンクステーションホールとなる。