「ワダツミの木」などのポップスや、故郷・奄美大島の伝統民謡シマ唄を通じて平和への思いを歌い続けてきた元ちとせが、戦後80年の節目となるこの夏も平和をテーマにした活動を展開している。きょう8月15日の終戦記念日には、自身のYouTubeチャンネルでライブ映像『語り継ぐこと -戦後80年、原爆の図 丸木美術館にて-』を公開した。

 「語り継ぐこと」は、2005年に約2年の活動休止から復帰した際の6thシングルで、スキマスイッチの常田真太郎がアレンジを担当。テレビアニメ『BLOOD+』のエンディングテーマにも起用され、今も代表曲として知られる。今回の映像はギタリスト・新井“ラーメン”健のアコースティックギター伴奏で収録され、埼玉県東松山市の原爆の図 丸木美術館にある最大の展示室で撮影され、「南京大虐殺の図」「アウシュビッツの図」「水俣の図」「水俣・原発・三里塚」の4作品に四方を囲まれた空間で収録された。

 元は同館で撮影したライブ映像を順次公開しており、8月6日に「死んだ女の子」、8日に「イムジン河」をそれぞれ公開。NHKの特別番組『MUSIC GIFT 2025 ~あなたに贈ろう 希望の歌~』では、「死んだ女の子」を坂本龍一さんが生前に遺したピアノ音源に乗せて歌唱し、反響を集めた。

 8日に配信もされた「イムジン河」は、ザ・フォーク・クルセダーズのカバーなどで知られる楽曲で、分断を象徴する河川を題材に平和への思いを込めた内容となっている。

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