細すぎる体がコンプレックスで、半袖Tシャツを着ることも嫌だったという美容師の松本拓馬さん。息子さんが生まれたことで、「父親は強くならなくてはいけない」と思い、筋トレを決意した。
そんな彼が投稿した3年間のビフォーアフター動画は142万回再生され、「とんでもない努力」「アメコミみたいになってる」などと多くの声が寄せられた。体を鍛えた方法や見た目が変わった後の心境の変化について、投稿者・松本拓馬さんに話を聞いた。

■身体測定では水をガブ飲みして体重を測ったことも…息子のために筋トレを決意

――筋トレ前と現在の姿のビフォーアフターは140万回再生され、「努力の賜物、素敵です」「想像を超えました」と話題を呼んでいます。筋トレをはじめようと思ったきっかけは?

 「昔からアーノルド・シュワルツェネッガーが好きで、元々マッチョに憧れがありました。息子が小学校でイジメにあわないために、授業参観には強そうな父親で参加しようと目標を持って始めました」

――動画内では、「昔から細いことがコンプレックスだった」とコメントされていましたが、学生時代に、周囲からの言葉や態度で傷ついたことや精神的に辛い経験などはありましたか?

 「会う度に『また痩せた?』『ガリガリだな』と言われていました。体重が軽いのが嫌で、身体測定の際は水をガブ飲みして体重を測っていました」

――体を鍛えるにあたって、どのようなことに重点的に取り組んでいたのでしょうか?

 「食事はとにかく肉と米を食べていました。今は計算して1日2800kcalほどの摂取ですが、当時はわけも分からずササミを1.5kg食べたりしていました。有酸素運動は、筋肉を付けるにあたっては逆効果だと把握していたので、筋トレ以外の運動はしていません」

■外見で変わる人の対応を実感「才能はなくても努力すれば変われる」

――筋トレ後、変化した体をみてご家族やご友人はどのような反応でしたか?

 「『人ってこんなに変われるものなんだ』と言われたり、わかりやすく店員の対応が変わったりしました。妻と子だけだと態度が悪い医者も、自分が付いていくと凄く親切になったりと、人は外見で判断するのだなとしみじみ感じました」

――体を鍛え、かっこいい体を手にいれたことで、ご自身の見た目への考え方やコンプレックスに対する向き合い方はどう変化しましたか?

 「多少コンプレックスは解消されましたが、やればやるほど、上には上がいることに気づきました。まだまだ満足のいく形ではありませんが、才能はなくても努力すればある程度は変われるのだと実感しました。」

――SNSが普及し、他人と比較することが増え、他人からの見え方を気にする場面が多い世の中ですが、見た目のコンプレックスに悩む方へ、どんな言葉をかけていきたいですか。

 「人は案外他人に興味はないので、あまり気にしなくてもいいと思います。しかし、それでも何か変えたいと思うのであれば、悩むより行動することで大抵のことは解決すると伝えていきたいです」
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