同ツアーは、4月の韓国・ソウルを皮切りにアジアの各都市を巡り、日本公演は7月22日、23日の兵庫・GLION ARENA KOBEに続き2度目となる。
日本以外の都市では韓国語だった曲も日本語バージョンで歌うなど、日本公演への想い入れの深さもうかがわせたD-LITE。その想いを直接言葉にする場面もあり、今回は韓国で発売された『D’s WAVE』を携えてのアジアツアーという形だが、『D’s WAVE』の制作では日本での活動が源となったと明言した。また、日本でのソロ活動11年目を迎えた今、「大事というか、僕の活動を見せられる曲」と、アジアツアーのセットリストに加えられている、日本ソロデビューアルバムの『D’scover』(2013年発売)のリード曲「歌うたいのバラッド」に加え、「Rainy Rainy」「Dress」も歌唱した。
「Umbrella(Japanese ver.)」は、D-LITEが作詞に参加し、日本オリジナルの日本語歌詞の新曲として制作され、今回の日本公演を記念して約8年ぶりにデジタルリリースされた楽曲。雨から自分を守ってくれるアイテム・Umbrellaというキーワードから発展し、「I promise you, I’ll be your umbrella」という歌詞には、この歌がリスナーの傘となって、心配や恐怖を乗り越えられたら、というメッセージが込められている。傘を持ったダンサーや紙吹雪が舞う演出が歌の情景を具現化しつつ、曲の前半は落ち着いた雰囲気だが、サビではその想いがあふれるような力強いD-LITEの歌声がまっすぐに届いた。
また、ファンに向けた手紙を読む場面もあった。昨年の活動再開からの日々を振り返りながら、「僕たちのコンサートが、僕の人生の中で最も長く続くルーティンになってほしいと願っています」と気持ちを明かした。
本編の最後は「WINGS」。D-LITEからの「皆さん、行きましょう!」の呼びかけにより、観客の声は大きくなり、まさに会場がひとつとなって幕を閉じた。
アンコールの声を受けてステージに戻ってきたD-LITEは、得意のドラムをたたきながら登場。
さらに、再びステージ現れたD-LITE。感謝であふれた笑顔を向け、来年20周年を迎えるBIGBANGの活動についても言及。今年はそれぞれがソロ活動をしているが、来年は「メンバーと一緒に会えたらうれしい」と話した。そして、最後に「そばにいてよ」を届けた。入隊のための活動休止前に一度、歌唱して以来となり、「堂々と、頼もしい男」になってから歌いたいと思っていたら、機会を逃してしまっていたという。今回、ようやく自分の中で納得することができて、「ちゃんとただいまと言える僕」として歌うことを決意。ピアノの美しいメロディに乗せて、寂しさをにじませながらも、優しく、そして強く歌い切った。
最後はステージを隅々まで巡りながら、観客に向かって何度も深々と頭を下げ、マイクを使わずに「ありがとう」と大きな声でお礼をしたD-LITE。「来年で僕の音楽の人生は20年経つんですけど、僕の予定ではまだ半分も来ていないと思います。
同ツアーの日本公演は、7月22日、23日の兵庫・GLION ARENA KOBE、8月30日、31日の神奈川・ぴあアリーナMMの計4公演で約3万人を動員した。