俳優の北村有起哉が主演、仲間由紀恵が共演するフジテレビ木曜劇場『小さい頃は、神様がいて』(毎週木曜 後10:00※初回15分拡大)が10月9日から放送スタートすることが発表された。実力派俳優・北村と、確かな存在感を放つ名優・仲間が贈る、新たな“夫婦のかたち”を丁寧に紡いでいく。


 本作は、『最後から二番目の恋』シリーズなどで知られる脚本家・岡田惠和の最新作。完全オリジナル脚本となる本作は、二人の子を持つ小倉渉(おぐら・わたる/北村有起哉)と、その妻・あん(仲間由紀恵)を中心に、登場人物たちの人生模様をユーモラスかつ、温かくお届けするホームコメディー。

 物語は、19年前、小倉夫婦があることがきっかけで「子どもが二十歳になったら離婚する」という約束を交わすところから始まる。その言葉をすっかり忘れてマイペースに生きてきた夫・渉と、その言葉を心の支えとして過ごしてきた妻・あん。全く異なる想いを抱えた二人の何気ない日常の中で、少しずつ心を揺らしていく姿を、繊細かつ軽やかに描いていく。

 脚本を手掛けるのは、今年の春にお届けした月9『続・続・最後から二番目の恋』(2025年4月期)で、お茶の間に再び、“千明と和平”ブームを巻き起こしたことが記憶に新しい岡田惠和。『最後から二番目の恋』シリーズ(2012、14、25年)は、大人の恋愛模様を温かく、ユーモアを交えて描き出し、長年にわたり人気を博すヒット作である。また、岡田が描く作品は、共感性の高いストーリー展開や心にすっと入り込むような空気感、テンポよく自然に響く会話劇、唯一無二のキャラクター設定、そして人生に寄り添うような印象的な名セリフの数々で、世代を超えて多くの視聴者に愛され続けている。

 本作の主人公・渉を演じる北村は、1998年に舞台『春のめざめ』と映画『カンゾー先生』の二作で鮮烈な俳優デビューを飾る。以降、ドラマ・映画・舞台と幅広いフィールドで活躍し、多彩な役柄を変幻自在に演じ分け、高い評価を得る。2016年には『太陽の蓋』で映画初主演を務め、その後も『アンナチュラル』(2018年/TBS系)、映画『新聞記者』(2019年)や『逆火』(2025年)など話題作に出演。クセのある人物から硬派な役柄まで幅広く演じ、その確かな演技力で、見る者の心をつかんできた。
そして本作では、初めて地上波ゴールデン・プライム帯ドラマの主演を務める。常に新たな挑戦を続ける北村が、“夫”という役柄で見せる新境地に期待が高まる。

 渉の妻・あんを演じる仲間は、言わずと知れた名優。代表作『TRICK』シリーズ(2000~14年/テレビ朝日系)や『ごくせん』シリーズ(2002~09年/日本テレビ系)では、コミカルかつ芯のあるキャラクターを演じ、圧倒的な人気を獲得し、「第27回エランドール賞」を受賞。近年は、双子の子どもを育てる母としての顔も持ち、第一線で活躍し続けながらも、仕事と家庭を両立する姿に、多くの女性から支持を集めている。そんな仲間が、フジテレビ系の連続ドラマに出演するのは、2020年1月期放送の『10の秘密』(カンテレ・フジテレビ)以来、約5年ぶりとなる。

 なお、北村と仲間が共演するのは、2013年放送のテレビ朝日開局55周年記念作品『ドラマSP 上意討ち~拝領妻始末』以来、実に約12年ぶり。個性あふれる演技力で魅了する北村と、安定感と存在感を兼ね備えた仲間。実力派の二人が、本作で12年ぶりの再共演にして、“夫婦役”で熱演。本作でしか見ることのできない、リアルで新鮮な夫婦像に注目が集まる。

■コメント

◆北村有起哉
Q.本作のオファーを受けて
「岡田さんの作品に出演させていただくのは今回で2回目ということで、とてもうれしかったです。そして、まさかこの歳(とし)で“ゴールデンの主演”という大役をいただくとは思っていなかったので、正直ビックリしました。
“えっ!いいんですか!?”という気持ちになりましたね」

Q.台本を読んでみて
「岡田さんの作品には、いわゆる“悪人”が出てこないんですよね。どこかほのぼのとしていて、その中にちょっとズレている人がいたり、小さな摩擦やゆがみが生まれたり…。そういった部分が、見ている方にとってはクスッと笑えるような、ささやかな仕掛けになっていると思います。自然と引き込まれる岡田さんの劇世界の中で、僕も肩の力を抜いて、のびのびと演じられたらと思っています」

Q.小倉渉という役について
「渉は自分自身と重なる部分が多いのですが、客観的に見ると、“ダメだな~こいつ…”と思うところはたくさんあります(笑)。そしてこのドラマは、“離婚するのか、しないか”というのがテーマのひとつでもあるので、そのズレをしっかり見せられるように、夫婦のデコボコ感を出しつつ、憎まれない、むしろ愛される夫婦像を作っていければと思っています」

Q.仲間由紀恵さんとの共演について
「以前、チャリティー活動でご一緒する機会があって、何度かお会いしていたので、もともと親近感はありました。ただ、作品での共演は、久しぶりだったので、ご縁があって本当に良かったです。(仲間)由紀恵ちゃんは、とても真面目でストイック、そしてほんわかした一面もある方。そんな彼女が今回、“あん”という役をどうアプローチするのか、楽しみです。セリフのやり取りを通して、お互いに想像もつかない表情や空気感が生まれてくれるような、そんなシーンが撮れたらうれしいですし、それがこの作品の成功にもつながるのではないかと思っています」

Q.放送を楽しみにしている視聴者の皆様へメッセージ
「ある日突然、ごく普通の家族だったはずなのに、“離婚宣告”がなされます。しかもそれは、ずっと前に交わした約束で…。そんな約束をすっかり忘れていた夫と、それを信じて計画的に準備を進めてきた妻、そしてそれに気付いた子どもたち。それぞれの視点で、家族のバランスがどう崩れていくのか。
また、同じマンションに住む三家族が、それぞれの悩みを抱えながらも支え合い、ときにはぶつかり合いながらも関係を築いていきます。岡田さんワールドでお届けする、独特な三家族のアンサンブルを、ぜひ最後まで見届けてください!」

◆仲間由紀恵
Q.本作のオファーを受けて
「久しぶりのフジテレビの連続ドラマということで、“ホームに帰ってきた”ような気持ちです。そんな中で、岡田さんの作品に出演させていただけるのは本当にありがたいお話でした。岡田さんの作品は、ハートフルで温かくて、でもどこかクスッと笑えるような印象があって、今回もきっとそんなステキな作品になるんだろうなと、楽しみにしています。挑戦しがいのあるこの機会を大切にしながら、たくさんの方に届くよう、心温まる作品を目指して頑張ります」

Q.台本を読んでみて
「岡田さんらしい、優しさにあふれた世界観の中で、一生懸命に生きている人たちの悩みや想いが丁寧に描かれていて、私たちの心にそっと寄り添ってくれるようなドラマになると感じました。特に、家族の何気ない会話のやりとりが印象的で、そこにこそ岡田さんらしさがにじみ出ていると思います。セリフの量も多くて少しプレッシャーを感じますが(笑)、しっかり覚えて、現場の空気感を大切にしながら、丁寧に演じていきたいです」

Q.小倉あんという役について
「あんという女性は、特別に何かに怒っているわけではありません。むしろ日常をフラットに楽しんでいるような人物です。でも、ちゃんと自分の中に意思を持っていて、芯のある女性だと思います。シーンによっては、“この人、何を考えているんだろう?”と分からなくなる瞬間もあるかもしれませんが、そこも含めて奥行きのある、明るく強い女性像を深めていけたらと思っています」

Q.北村有起哉さんとの共演について
「以前、時代劇で共演させていただいた時は、敵対するような関係性だったので、今回は全く違う“夫婦”という関係でご一緒できることを楽しみにしています。北村さんは本当にお芝居が素晴らしくて、何より声がすごく優しいんです。私はその声がとても好きで…(笑)。
今回、夫婦としてお芝居を交わせることが楽しみですし、とても頼りにしています」

Q.放送を楽しみにしている視聴者の皆様へメッセージ
「“離婚をする”という前提のもとで日常を過ごしている、ちょっと変わった女性を演じます。でも、どこか共感できたり、“その気持ち分かるんだけど、かわいそうだな”と思えたり、いろいろな思いを感じて、心が動くような作品になると思います。私も一生懸命この役と向き合って、たくさん笑ったり、泣いたり…全力で1クール駆け抜けたいと思います。最後までご覧いただけたらうれしいです」

◆脚本:岡田惠和
「北村さんとは二度目のお仕事ですが、なんと地上波のゴールデン・ドラマは初主演だそうで、これにご一緒できることは、とてもとても光栄なことであります。気合も入ります。仲間さんとはドラマ界で同じ時代を生きてきた同志のような感覚があります。初めて書かせていただきます。ついにです。うれしいです。いろいろ連ドラを書いてきましたが、男女や家族はあっても、実はあまり夫婦をメインステージに置いて書いてはきませんでした。最高にいいやつなのに、なんかダメでなんかズレている夫と、そんな夫にイライラしているけど、どこか柔らかくて呑気(のんき)でかわいい妻。夫婦の果てしなき日常を楽しんでいただけたらと思います。
新鋭・酒井麻衣監督と、初タッグを組む田淵プロデューサーを筆頭に、脚本打ち合わせは女性ばかり。にぎやかで、まるで娘たちの中にいる父のようで、朗らかな時間です。ドラマにもきっとそんな空気が反映されていると思います。木曜の夜に安心して、バカだねと笑ったり、“わかるわかる”とうなずいたり、ちょっぴり泣けたり、愛らしいドラマをお届けしたいと思います」
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