WOWOW連続ドラマ初主演の多部が演じるのは、夫から長年にわたり暴力を受け、自己喪失に追い込まれた専業主婦の紀子。命からがら逃げ込んだ病院で出会った人物に導かれ、江ノ島にある一軒家で同じ境遇の女性たちと暮らすことになる。共同生活を通して本来の自分を取り戻そうとするが、そこには秘密のルールが存在し、紀子は苦悩する。
多部は今回の挑戦について「久しぶりにすごく重めのドラマに参加できるなということ、そしてDV被害者という今まで演じたことのない役柄を演じることが楽しみです」とコメント。さらに「傷ついた紀子が、生きようとする力強さを持った女性たちと出会って変わっていく姿をうまく演じられるか心配ですが、私が脚本を読んで面白いと思った紀子の心の変化を頑張って演じられたらと思います」と語り、「視聴者の皆様にはとにかく楽しんで見ていただけたら十分です」と呼びかけた。
監督を務めるのは映画『AWAKE』(2020年)で長編デビューを果たした山田篤宏氏。脚本は『連続ドラマW いりびと』(2021年)を手掛けた関久代氏が担当する。山田監督は「重たいテーマとサスペンス性を持つ話ではありますが、その一方で、共同生活を通じて支え合い、認め合い、慈しみ合う女性たちの穏やかな物語でもあります」と作品への思いを伝えた。
原作者の佐野氏は「題材がDVですので映像化はむずかしいのではと思っていましたが、脚本を拝読してなるほどと勉強になりました。主演の多部さんは自然体のイメージがあるので、紀子を等身大で演じていただけるのでは」と期待を寄せる。関氏も「この作品がどこかの誰かへのエールとなりますように」と強い思いを込めている。
●多部未華子コメント
久しぶりにすごく重めのドラマに参加できるなということ、そしてDV被害者という、今まで演じたことのない役柄を演じることが楽しみです。
紀子はあまりセリフの多い役ではありませんが、夫以外には自分の本音をちゃんと述べられるし、女性として生きていくということを見失っていない人物です。傷ついた紀子が、生きようとする力強さを持った女性たちと出会って変わっていく姿をうまく演じられるか心配ですが、私が脚本を読んで面白いと思った紀子の心の変化を、頑張って演じられたらと思います。
ドラマですので、視聴者の皆様にはとにかく楽しんで見ていただけたら十分です。シェルターに集まる女性たちがタッグを組んで何かを果たしていく。その展開に驚きつつも、どのような結末を迎えるのか、見届けてほしいなと思っています。