同番組は、普段からあらゆることに興味津々なMCの佐久間と日村が「いま日本中で推されているもの」がなぜそこまで推されているのか、自由に調べて、聞いて、時には脱線しながら世界中のあらゆる“推し”の魅力を学ぶ“推しトークバラエティー”。
坂元氏は、19歳のときに脚本家としてのキャリアをスタートさせ、23歳で執筆したドラマ『東京ラブストーリー』(1991年/フジテレビ系)は、最高世帯視聴率32.3%を記録する大ヒット。その後も『Mother』(2010年/日本テレビ系)、『最高の離婚』(2013年/フジテレビ系)、『カルテット』(2017年/TBS系)といったドラマや、映画『花束みたいな恋をした』(2021年)など、時代を象徴する話題作を次々と世に送り出している。2023年には映画『怪物』でカンヌ国際映画祭・脚本賞を受賞しており、日本のみならず海外からも高い評価を獲得している。
坂元作品の魅力を教えるキャラクター“おしつじさん”は、ドラマ好きライターの田邉なつほ氏と、坂元氏と交流があるというフルーツポンチ・村上健志が担当。坂元作品のVTRを見ながら「人を魅了する会話劇!」「“あらすじを書かない”坂元流脚本術!」という2つの推しポイントを解説した。
番組では、“あらすじを書かない”坂元流脚本術が紹介された。脚本には、漫画や小説を原作にする場合もあれば、ゼロから作り上げるオリジナル作品の場合もあるが、2010年以降、坂元氏は完全オリジナル脚本を手掛けることが多いそう。
オリジナル作品の場合は、まず物語のあらすじを作成するのが一般的。しかし、坂元氏はあらすじを作らずに脚本を書き上げるという、独自のスタイルを貫いている。そしてあらすじの代わりに作り込むというのが、“登場人物の履歴書”だという。登場人物たちの性格や、本編では描かれないような過去まで細かく設定することで、作中の何気ない会話にリアリティーが宿り、見る人は自然にひき込まれる。
佐久間は「めちゃくちゃいいですね!正直演技する時にバックボーンを全部自分で考えるんですよ。そうなると作家さんと違うものになっている気がするんですよ」と俳優業で感じていた不安を語る。「そこ(バックボーン)があるってことは、これをたどっていけば自然とそのキャラになれる。めちゃくちゃいいな」と大絶賛。さらに「坂元裕二さんのドラマ出たいです。めっちゃやりたい!面白そう!!出たいです!やらせてください!!」と、坂元作品への出演を熱望した。
最終的に日村も「坂元作品ぜひ出たいです!お願いします」と懇願し、2人はすっかり坂元氏の生み出す世界観に魅了されていた。