ホリプロ所属若手俳優によるバンドユニット「Sokuseki」「The Onedays」による初の対バンイベント『Horipro Actors “BAND” Live Festival!』が16日、東京・duo MUSIC EXCHANGEで開催された。

 オープニングを飾った「The Onedays」は、皆藤空良(Dr.)、樫尾篤紀(Gt.)、藤田ハル(Ba.)、橘優輝(Key.)、樋口幸平(Vo.)で構成。
この日は、皆藤が体調不良のため欠席し、ドラムはロックバンド・mM7thの佐藤亮輔がサポートを務めた。

 会場に響き渡るサザンオールスターズの名曲「涙のキッス」に乗せ、樋口が伸びやかで切なさを帯びた歌声に、樫尾、藤田、橘、佐藤による柔らかさと芯のあるアンサンブルが重なり、1曲目から会場の空気を一気に惹き込んだ。続く「さよならエレジー」(菅田将暉)では、疾走感のあるサウンドにのせて、俳優としても活躍するメンバーならではの表情豊かなパフォーマンスを披露した。

 MCではメンバー紹介に続き、体調不良のため出演を見合わせた皆藤へ向けた激励メッセージや、“初の対バンイベント”への意気込みを語り、客席との距離が一段と縮まった。また、リハーサル当日に初めて合わせることとなったサポートドラマー・佐藤への賛辞とともに、限られた準備期間でのエピソードを披露。和やかな空気感の中にも、“本気の挑戦”であることが伝わるトークで会場を沸かせた。

 後半は「恋人ごっこ」(マカロニえんぴつ)、「ソラニン」(ASIAN KUNG-FU GENERATION)と、情緒的なロックナンバーが続き、切なさと力強さが同居したボーカル、間合いを大切にしたバンドの一体感のあるプレイで、恋愛と青春をテーマにした楽曲の世界観を丁寧に描き出し、客席からは大きな拍手と歓声が送られた。

 ステージ転換を挟み登場したのは「Sokuseki」。「Sokuseki」は駒木根葵汰(Dr.)、島村龍乃介(Gt.)、日向亘(Ba.)、Perth Nakhun(Key.)、鈴木曉(Vo.)で構成されている。1曲目の「天体観測」(BUMP OF CHICKEN)が始まると、イントロの一音目から客席の熱気がぐっと高まり、鈴木のエッジの効いた歌声と、島村、日向、駒木根、Perth Nakhunによる分厚いサウンドが重なり、王道バンドアンセムの“鳴り”がライブハウスいっぱいに広がった。

 その「天体観測」に合わせて揺れる観客のサイリウムを見て、鈴木が「ほうき星みたい」と語ったオープニングトークから、会場の一体感はさらに加速。続く「LOVE YOU ONLY」(TOKIO)では、観客のクラップを誘いながらメンバーのコーラスも重なり、明るくポップなバンドサウンドで会場を一体となった。


 MCでは、ボーカル・鈴木の紹介を皮切りに、メンバーそれぞれの個性あふれる演奏スタイルを次々と紹介。ユーモアたっぷりの掛け合いに、会場からは思わず笑いが起こった。「人として」(SUPER BEAVER)では、力強いメッセージと感情のこもった歌唱で、観客の心にまっすぐ届くステージを展開した。

 ラストを飾ったのは前回の“ホリアク”でも話題となった「イケナイ太陽」(ORANGE RANGE)。軽快なリズムと遊び心のあるパフォーマンスでフロアのテンションは最高潮に。メンバー同士がアイコンタクトを交わしながら笑顔で演奏する姿からは、ひとつの“バンド”としてステージに立つ喜びがにじみ出ていた。
編集部おすすめ