はるな愛の自伝的エピソードと、実在の医師・和田耕治の歩みをもとに、個性と愛に満ちた人生の軌跡を、音楽とダンスを融合させた“エア・ミュージカル”として描く、Netflix映画『This is I(ディス・イズ・アイ)』が、2026年2月10日より世界独占配信される。主演は新鋭の望月春希、共演に斎藤工。
そのほか物語を彩るキャラクターたちの場面写真が解禁となった。

 作品は、はるな愛の著書『素晴らしき、この人生』(講談社)と、和田耕治・深町公美子共著『ペニスカッター:性同一性障害を救った医師の物語』(方丈社)を参考に制作され、当時の日本ではタブー視されていた性別適合手術の現実と、患者と医師の深い信頼関係を、80~90年代を彩ったヒットソングと心躍る軽やかなダンスと共に描き出す。

 物語の主人公は、「アイドルになりたい」という夢を抱き続ける少年・ケンジ。世間の冷たい視線や偏見に苦しみながらも、自分らしく生きる道を模索していた彼の人生は、一人の医師との出会いによって大きく動き出す。

 常に優しさにあふれた母親・初恵(木村多江)と、昔気質でTHE昭和な父親・和孝(千原せいじ)の間に生まれた少年・ケンジ。両親からそれぞれの形で愛情を注がれていたケンジは、成長するとともに、“自分らしさ”と周囲の視線に悩んでいた。

 そんなある日、ケンジはあるショーパブと出会い、両親に内緒で働き始めることとなる。真紅のドレスを身にまとい指には煙草を挟むショーパブのママ・アキ(中村中)は、ケンジの悩みに時に厳しくも愛情をもって寄り添い、ケンジはそこで“自分らしさ”と向き合うこととなる。

 ショーパブで働く華やかなメンバーと知り合い、“アイ”という名前をもらいステージデビューを果たすこととなる。そしてアイは、ショーパブのステージで一際輝いたパフォーマンスを見せる、貴公子のようなダンサー・タクヤ(吉村界人)と恋に落ちていく…。

 時を同じくして、アイにとって人生を変えるもうひとつの運命的な出会いを果たすことになる。過去に患者を救えなかった苦悩を抱えた医師・和田(斎藤)は、アイが抱える深い苦悩を知り、当時の日本ではタブーとされていた性別適合手術の世界へ足を踏み入れることを決意、そしてアイは彼の手術患者第一号となっていく。


 和田との出会いはアイの人生を大きく変えていったが、それと同時に和田の人生も大きく変えることとなる。患者に寄り添い続けることを選んだ和田の周囲には、献身的に支える看護師・裕子(MEGUMI)や、彼の行動に目を光らせる刑事・鶴久(中村獅童)の存在が…。

 性別移行と真摯に対峙し、「本当の医療とは何か」について、人生をかけて向き合っていく和田の姿も、アイの人生と重なり合いながら描かれていく。

 80~90年代を彩ったヒットソングと軽やかなダンスが物語を包み込み、重いテーマを内包しながらも、前向きでカラフルなエンターテインメントとして仕上げられた本作。夢を追い続けた主人公の葛藤と再生、そして人生を変えた出会いを描く『This is I』は、多様性と個性をめぐる普遍的な物語として、世界に向けて発信される。
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