今回上映されている4プログラムの中でも、とりわけ注目を集めているのが、宮崎監督が「アニメーターをやるやつは見ておくべき」と語っていた作品、『バッタ君 町に行く』(1941年/アメリカ)だ。
都会の真ん中に、虫たちが暮らす草むらがあった。危険から逃れるためにバッタのホピティは、安全な土地への引越しを提案。かくして、人間の足元で、小さな虫たちの苦難の引越しが始まった――。
本作は、ミュージカル・コメディと銘打たれ、ジャズの名曲「スターダスト」を生んだホーギー・カーマイケル、「星に願いを」で知られるリー・ハーラインらによる書き下ろし楽曲が随所に配され、物語を彩るだけでなく、後半のストーリー展開においても重要な役割を担っている。
手がけたのは、マックス・フライシャーとデイブ・フライシャーの兄弟によるフライシャースタジオ。サイレント映画時代から常に新たなアニメーション表現を追求してきた彼らは、人の動きを写し取る「ロトスコープ」や、立体セットを用いて背景に奥行きを与える「セットバック」といった革新的技法を次々に開発した。
ディズニーを中心にアメリカのアニメーションが黄金期を迎えていた1930~40年代、フライシャースタジオはディズニー作品とは異なる、都会的で大衆的な独自の作風を確立。ミュージッククリップの原型ともいえる短編映画や教育アニメーションを制作し、「ベティ・ブープ」や「ポパイ」を生み出したほか、1940年代には『スーパーマン』シリーズを制作して大ヒットを収めている。
『バッタ君 町に行く』は、同スタジオにとって『ガリバー旅行記』(1939年)に続く、長編2作目。おとぎ話にとどまらない、現代的でロマンチックなストーリーを創出。
17日に行われたトークイベントで、スタジオジブリの西岡純一氏は「この作品にはフライシャースタジオが持てる技術をすべて注ぎ込んでいます。技法的には、当時のディズニーより上だったと言われるほどです。もしこの映画がきちんと上映されてヒットしていたら、アメリカのアニメーションの歴史は間違いなく変わっていたと思います。スクリーンで観られる機会は本当に貴重なので、ぜひ体験してほしい」と、語っていた。
今回の上映では、本編に加え、制作の背景を追ったドキュメンタリー映像「THE “MR.BUG” STORY」(約8分)と、ペンシル・テスト映像「PENCIL TEST」(約8分)も併映。アニメーションの歴史を語るうえで欠かすことのできない一作を、映画館のスクリーンで体験できる稀有な機会となっている。
このほか、2度オスカーを獲得したフレデリック・バックの『木を植えた男』(1987年、カナダ)をはじめとする代表作4作、フランスで公開と同時にアニメーション映画の記録を作った『キリクと魔女』(1998年、フランス)、“老い”や“認知症”という重いテーマを手描きアニメーションの手法でコミカルに描き出した『しわ』(2011年、スペイン)が上映されている。
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