本作は、短編映画『そうして私たちはプールに金魚を、』、長編デビュー作『WE ARE LITTLE ZOMBIES』の長久允監督が、新宿・歌舞伎町で生きる若者たちのリアルを描いた完全オリジナル作品。約5年にわたり取材を重ね、実際に歌舞伎町でロケを敢行するなど、現実の空気感を取り込んだ物語を完成させた。「第42回サンダンス映画祭」では、革新的な作品が選ばれるNEXT部門にノミネートされ、ワールドプレミア上映が行われた。
森が演じるのは、主人公・小林樹里恵(通称:じゅじゅ)。これまで映画『国宝』や『秒速5センチメートル』などで存在感を発揮してきた森は、「自分自身がどこにいるのか分からなくなる撮影期間でしたが、彼女たちの強さを守るために進んだ1ヶ月半でした」と振り返り、「見てくれた方がこの物語をどんな風に捉えることになるのか想像がつきません。だけど私たちから何も奪えないことを、地獄には知ってほしい」と強い覚悟をにじませた。
解禁された予告映像は、「新宿・歌舞伎町。無職、十代女性による放火事件―」という衝撃的なナレーションから幕を開ける。過去に深い傷を抱えた樹里恵は、居場所を求めて歌舞伎町の“トー横広場”へとたどり着き、同じように孤独を抱える若者たちと出会う。
親友となる三ツ葉(アオイヤマダ)や、彼女をグループへ迎え入れるリス(曽田陵介)、そして子どもたちに住む場所や仕事を与える“神”的存在・KAMIくん(一ノ瀬ワタル)らとの出会いを通して、生きる喜びを見出していく樹里恵。しかし、KAMIくんの「簡単に真人間になんてなれないからな」という言葉をきっかけに、彼女の心は再び大きく揺らぎ始める。
暴れ叫ぶ樹里恵やトー横広場に倒れ込む彼女の姿が映し出され、過去のトラウマがフラッシュバックするかのように樹里恵を襲っていく。キラキラして幻想的な街である新宿・歌舞伎町は、彼女にとってまさに天国のような場所だったはず。初めて希望を抱き、夢に向かって必死に生きていた彼女に一体何が起きたのか?「影がひとつもない世界…そんなもんあるかよ」と吐き捨てた言葉に隠された真相とは?
場面写真では、ネオンきらめく歌舞伎町の中で孤独に佇む樹里恵の姿や、仲間と笑顔ではしゃぐ瞬間が切り取られているほか、マスミ役の広田レオナに、マスミの車椅子を押す阿Q役の森かなた、眼帯姿が印象的でもあるOra役の高橋芽以(※高=はしごだか)らの姿も公開された。また、古舘寛治と松崎ナオが演じる両親の存在が、彼女を追い詰めていく過去を象徴的に映し出している。
本ポスターには「なぜ、彼女は歌舞伎町に火をつけたのか。」という気になるコピーが添えられ、少女が抱える絶望と、その先にある真実を強く予感させる。
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