コンペティション部門には、是枝裕和監督の『箱の中の羊』、濱口竜介監督の『急に具合が悪くなる』、深田晃司監督の『ナギダイアリー』の3作品が選出。
さらに、革新的な作品が集まる「ある視点」部門に、岨手由貴子監督の『すべて真夜中の恋人たち』。「カンヌ・プレミア」部門に黒沢清監督の『黒牢城』が選ばれた。
近年、日本映画はカンヌで高い評価を受け続けてきた。是枝監督は『万引き家族』(2018年)でパルムドールを受賞し、『怪物』(2023年)では脚本賞などを受賞。濱口監督の『ドライブ・マイ・カー』(2021年)はカンヌで脚本賞に輝き、その後、アカデミー賞国際長編映画賞も受賞した。深田監督は『淵に立つ』(2016年)で「ある視点」部門審査員賞を受賞している。
是枝監督作品がコンペ部門に選出されるのは、『怪物』以来3年ぶり、8回目。同映画祭への出品自体は10回目となる。濱口監督は『寝ても覚めても』(2018年)、『ドライブ・マイ・カー』に続き、3回目。深田監督は2年連続4回目のカンヌ選出にして、初のコンペ入りを果たした。
また、今回のラインナップは、人間ドラマ、SF的設定、文学的恋愛映画、戦国ミステリーなどジャンルも多彩。
是枝監督の『箱の中の羊』は、“少し先の未来”を舞台に、子どもを亡くした夫婦と、息子の姿をしたヒューマノイドとの生活を描く。
『急に具合が悪くなる』は、パリを舞台に、介護施設の施設長として理想と現実の狭間で葛藤するマリー=ルーと、進行がんで余命半年であることを公表した日本人舞台演出家・真理が出会い、交流を深めていく。
『ナギダイアリー』は、自然豊かな町「ナギ(岡山県奈義町がモデル)」を舞台に、彫刻家の女性と彼女を取り巻く人々の出会いと変化を描く人間ドラマ。
岨手監督の『すべて真夜中の恋人たち』は、川上未映子の長編小説が原作。『黒牢城』は戦国時代を舞台に、城内に集うクセ者たちによる“極限の密室心理戦”を描いた米澤穂信の小説を原作に、黒沢監督が初めて時代劇に挑んだ作品だ。
現地時間5月12日から23日まで開催される今年のカンヌ国際映画祭。日本映画の表現の幅の広さを印象づける機会となりそうだ。
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