日常生活はもちろん、仕事においても欠かせないスマートフォン。その利用実態について、ICT市場調査コンサルティングのMM総研が、15歳~69歳の男女1625名(プレ調査は27543名)を対象に、アンケート調査を実施しました。

1週間あたりのスマートフォン利用時間は約20時間

スマホの「音声通話」より「IP電話/アプリ電話」を活用が最多...の画像はこちら >>

「1週間あたりのスマートフォン利用時間」は通話時間を除いて約20時間という結果でした(「株式会社MM総研」調べ)

まずは、「1週間あたりのスマートフォン利用時間」について調査。すると、通話時間を除く利用時間の平均は1189分(約20時間)ということがわかりました。個別に見ていくと、大手キャリアの「MNO4社」(820名)は1216分、MNOの「サブブランド」(413名)は1163分、格安スマホの「MVNO」(201名)は1134分となっています。利用時間に関しては、事業者による大きな差は感じられないという印象です。

SNSで最も利用されているのは「Twitter(現X)」で全体の約6割 

同調査では、「SNS」「音楽配信サービス」「有料動画配信サービス」について、サービスごとの利用率と平均利用時間についても調べています。

SNS全体の利用率は78.8%で、1週間あたりの利用時間は91分。中でも、最も利用率が高かったのが「Twitter(現X)」で、利用率が59.2%(1週間あたりの利用時間は105分)でした。2位は「Instagram」の55.8%(96分)、3位は「Facebook」の33.8%(51分)、4位は「TilTok」の20.2%(106分)、5位は「Pinterest」の11.1%(66分)となっています。

音楽配信サービス全体の利用率は53.7%(122分)、最も利用率が高かったのは「YouTube Music」の27.7%(103分)でした。2位は「Spotify」の25.3%(144分)、3位は「Apple Muxic」の19.6%(132分)、4位は「Amazon Music Unlimited」の16.5%(152分)、5位は「LINE Music」の10.4%(124分)となっています。

有料動画配信サービスの全体の利用率は65.7%(150分)で、最も利用率が多かったのが「Amazonプライムビデオ」の39.5%(141分)でした。2位は「Netflix」の14.4%(202分)、3位は「YouTube Premium」の14.1%(209分)、4位は「U-NEXT」の6.7%(187分)、5位は「Hulu」の10.4%(124分)という結果に。

SNSは全体の8割近くの人が利用しており、生活の一部として、欠かせないサービスになってきていることがわかります。また、音楽や有料動画の配信サービスも半数以上の人が利用しており、自宅のAV機器やテレビで楽しむだけでなく、外出先でもスマートフォンで手軽にサービスを利用する人が増えているようです。

IP電話や、アプリ電話からの通話時間が長い

スマホの「音声通話」より「IP電話/アプリ電話」を活用が最多に【MM総研調べ】
「携帯電話番号」と、「IP電話・アプリ電話」それぞれの1週間の平均通話時間

スマートフォンでの通話時間は、携帯電話からよりもIP電話やアプリ電話からのほうが長いという結果に(「株式会社MM総研」調べ)

続いて、スマートフォンを利用している人に、「携帯電話番号」と、「IP電話・アプリ電話」それぞれの1週間の平均通話時間を調査。すると、携帯電話番号からの場合、「MNO4社」は15.4分、「サブブランド」は18.8分、「MVNO」は7.5分という結果に。一方、IP電話・アプリ電話からの場合、「MNO4社」は34.3分、「サブブランド」は35.2分、「MVNO」は14.7分でした。

いずれの場合も、携帯電話番号からよりIP電話やアプリ電話からのほうが、通話時間が長くなっていることがわかります。契約内容によっては、無料通話時間が付与されているプランもあるようなので、無料通話分をうまく利用しつつ、IP電話やアプリ電話を使っている、という人もいるのかもしれません。

日本の料金プランは、無制限の海外キャリアに見劣りする

同社はさらに、海外の先進諸国6カ国(米国・英国・フランス・ドイツ・オーストラリア・韓国)で、加入件数1位のキャリアの月額料金プランと、日本の料金プランを比較し、考察しています。それによると、料金プランに含まれる音声通話料金は、日本では“1回5分まで無料”などの条件付き従量課金制であるのに対し、海外は無制限が基本となっているそう。

有料で無制限のオプションを追加できるキャリアや、年齢によって通話無制限オプションが無料で利用できるキャリアもあるそうですが、“すべてのユーザーがその恩恵を受けることはできない”と同社は指摘しています。

先ほどの通話時間の調査結果で、携帯電話番号からの通話より、IP電話やアプリ電話からの通話のほうが多用されていることからも、無料通話プランの需要の高さがうかがえます。今後、各事業者において、新たなプランが検討される際には、ぜひとも今回の調査結果を参考にしてほしいものです。

出典元:【MM総研

By OTONA LIFE