本業以外の収入を得るために、何から始めたらいいのか。ビジネス系YouTuberあべむつきさんは「パソコンどころかスマホすら苦手な人でもAIを使ってお金を稼いでいる。
日本では9.1%の人しかAIを使ったことがないが、まずは『ChatGPT』を使って収入を得る方法を試してほしい」という──。
※本稿は、あべむつき『2ヶ月で月30万円を実現する 超初心者でも稼げるAI活用法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
■AIを使って副収入を得る
あなたは、ラクしてお金を稼ぎたい、働かずにお金が欲しい、安定して継続的な副収入が欲しい、時間と場所にとらわれずにネットで稼いでみたい、そんなことを思ったことはありませんか?
でも、なんとなく難しそう、パソコンどころかスマホも苦手、自分には才能もない、スキルもない、費用もない、学がない、そんなのは一部の選ばれた人間だけの特権だと思っていませんか? もしくは、なんとなく胡散臭いと思っていませんか?
それは全くの誤解です。AI(人工知能)を使えば特別なスキルも才能も必要ありませんし、パソコンどころかスマホすら苦手な人でもAIを使ってお金を稼いでいます。「何が分からないか分からない!」という人でもAIを使った成功事例はたくさんあります。
僕のフォロワーには全くの素人だったにもかかわらず、ChatGPTという、誰もが無料で簡単に使えるAIツールで作ったショート動画をたったの14本だけ投稿して、わずか2週間でチャンネル登録者数140万人以上のチャンネルに成長させ、200万円で売却した人がいます。
■小学4年生の女の子がChatGPTでオリジナルグッズ制作
「AIを使う」と言われると難しく感じる方もいるかもしれませんが、6歳の女の子が、僕のYouTube動画を見ながら、ChatGPTを使ってオリジナルグッズを販売した例もあります。
この子がとんでもない天才である可能性はもちろんありますが、他にも小学生や中学生、高校生、逆に70歳以上のご高齢の人までもが同じようにChatGPTを使ってオリジナルグッズを販売したり、SNSの広告収入などで稼いだりしています。
特に衝撃的だったのは、小学4年生の女の子でパソコンやスマホが不慣れなだけでなく、ローマ字もまだできない中、ローマ字表を片手にChatGPTに指示を出し、かわいいシロクマのイラストを作って、オリジナルグッズを販売していたのです。ローマ字すら分からない小さな子どもでもできたのですから、特別なスキルがなくても、AIで稼ぐことはできるはずです。
■日本でAIを使ったことがある人は9.1%
どんなお金稼ぎも、ライバルの数が多いと稼ぐのが難しくなります。逆に言えば、同じことをしている人が少ないほうがお金を稼ぎやすいとも言えます。

では、AIでお金を稼ぐのはどうでしょう?
実は、AIをお金稼ぎに利用している人はまだまだ少ないのです。それどころか、日本ではAIを使っている人ですらごく一部です。総務省は2024年版情報通信白書にて、日本で生成AIを利用している個人が9.1%にとどまるとの調査結果をまとめています。比較対象とした中国(56.3%)、米国(46.3%)、英国(39.8%)、ドイツ(34.6%)とは大きな開きがあったのです。
AIがこれだけ話題になっているのに、日本でAIを使ったことがある人はたったの9.1%です。ここからさらに、AIを使ってお金を稼ごうとしている人はもっともっと少ないはずですよね。
今から始めるのは、遅いどころかむしろ圧倒的に早いくらいです。ライバルの少ない今から始めれば、先行者利益を得ることができます。AIが話題になっても、ちゃんと行動できている人はわずか一握りなのです。
■AIに何かを作らせてみる
何かを作るときに「誰でも作れるモノ」は存在しませんでした。日本人の大半が作れる折り鶴ですら、海外に出ると作れる人はほとんどいません。
でも、AIにネコの絵を出力させて売るのは、誰でもできると言えるでしょう。
6歳の子どもでもできましたし、教えるのも簡単です。何かを作って売るという行為は、昔から続くお金稼ぎの基礎中の基礎ですが、今までは“作る”という土台にすら乗れない人がほとんどでした。世の中を見渡すと、どんなに頑張っても才能やセンスがない凡人には現実的に作れないモノばかりです。
では、AIはどうでしょう? AIなら何を作らせても、初心者がやるよりもはるかにクオリティが高いモノが出てきます。ちょっと工夫をすれば、プロが作ったモノと見分けがつかないような、むしろAIのほうがクオリティが高いモノができます。
■クリエイティブな領域はAIの得意分野
絵の才能がなくても、絵が描けます。プログラミング言語を知らなくても、ゲームが作れます。楽器が弾けない人でも、音楽が作れます。パソコンが苦手でも、動画編集ができます。勉強が苦手でも、東大レベルの問題集を作ることだってできるのです。
こうしてAIに作らせた何かを、LINEスタンプにしたり、グッズにして販売したり、YouTubeやInstagramに投稿したりして稼ぐのが“AIで稼ぐ”方法です。
クリエイティブな才能はAIの得意分野です。
センスや才能が必要な作業はAIにやらせて、僕たちは稼ぐ仕組みを作るだけでお金を稼ぐことができるのです。
■AIで作れるもの一覧
AIを活用して作れるものと、作った先の収益化の方法を紹介します。ここでピックアップされているのはほんの一例です。目を通すだけで可能性が広がることでしょう。
■「生成AI」とは超高性能な予測変換
「昔々あるところに……」という文を見たときに、あなたはどんな物語を想像しますか?
浦島太郎でしょうか? かぐや姫でしょうか? うさぎとカメでしょうか? もしくは全く新しい物語を想像するかもしれませんね。
「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました」。そこまで進んだら、多くの人が桃太郎を想像するのではないでしょうか? 「多分、桃太郎だな」と思うはずです。
「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へしば刈りに……」。ここまでくればほとんどの人が桃太郎であると確信するでしょう。
同時に、次の一文も浮かぶはずです。「おばあさんは川へ洗濯に……」生成AIは、「こういう風にきたなら、多分次はこう続くだろうな……」という高精度な予測をひたすら続けるモノだと思ってください。

〈ポイント〉

生成AIは超高性能な予測変換のようなもの
■「プロンプト」さえ覚えておけばOK
新しい世界に足を踏み入れるときには、その世界の専門用語が壁として立ちはだかります。
ただ、AIの世界に足を踏み入れたあなたに知ってほしいのは“プロンプト”のみです。「ディープラーニング」だとか「大規模言語モデル」なんて言葉をよく聞くかもしれませんが、そんなのは覚えなくても大丈夫です。プロンプトとは、簡単に言うと「AIにやってほしいことを指示する文章」です。
例えば、AIに今日の天気を聞きたければ「今日の天気は?」と聞けば教えてくれます。このとき「今日の天気は?」というのがプロンプトです。
指示する文章は基本的には日本語で書きます。プログラミング言語のように新しく言語を学ぶ必要もなければ、英語を学ぶ必要もありません。
〈ポイント〉

AIは日本語で指示を出すだけで答えてくれる

この指示のことを“プロンプト”と呼ぶ
■AIの回答から人間が選ぶ
京都大学の研究によると、「AIが作った俳句」「プロの俳人が作った俳句」「AIが作り、人間が選んだ俳句」を比較した結果、最も美しいと評価されたのは「AIが作り、人間が選んだ俳句」だったそうです。
プロの俳人が作った俳句とAIが作った俳句の評価は同等だったようです。AIの使い方が上手な人は“AIにいくつもの回答をしてもらい、それを選ぶ”という方法をとっています。実際にAIを使ってみると、1回の出力では思ったような回答を出してくれないことがあります。

この段階で「話題になっている割には、そこまで良いとは思えない」と、AIを使うのをやめてしまう人も多い印象です。前述した通り、AIは超高性能な予測変換のようなものなので、必ずしも思い通りの回答が返ってくるわけではありません。さらに、思い通りの回答だったとしても「最高じゃん!」と思えるような回答をしてくれないことのほうが多いです。
ただし、ここで諦めずに、何回もやり取りをしていると、自分では到底思いつかないような良い回答や、プロよりもクオリティが高いと感じるような生成物を出力してくれます。
〈ポイント〉

AIの回答を人間が選ぶと最も良いものができる
■無料でAIを使ってみる
まずは、無料で使えるAIを実際に触ってみましょう。今回使うのはChatGPTという、世界中で話題になっている生成AIの王様です。
会員登録をしなくても使えますが、会員登録をしたほうが使える機能が多いですし、無料なので、会員登録することをおすすめします。もちろん、スマホでも使えます。
まずは、ChatGPTにアクセスします。
アクセスすると、以下のような画面になります。
基本的にはプロンプト入力欄にやってほしいことや聞きたいことを入力しながら使います。試しにこの本のキャッチコピーを考えてもらいましょうか。

プロンプトは「『AIで月30万円稼ぐ方法』という本を出版するので、魅力的なキャッチコピーを考えてください」です。
これだけの簡単なプロンプトで、魅力的なキャッチコピー候補をいくつか出力してくれました。最初はやってもらいたいことも思い浮かばないかもしれないので、とりあえず「こんにちは」と挨拶して会話をしながらAIに慣れるのも良いでしょう。
補足ですが、偽物のChatGPTが多いので注意しましょう。シンプルにクオリティが低いですし、悪意のあるサイトの場合、個人情報を盗まれることもあります。
〈ポイント〉

まずは無料で使えるChatGPTと会話をしてみよう!
■良いプロンプトは「予測の数」を絞る文章
何回かに1回良い回答が出てくると言っても、良いプロンプトが書けなければ、AIはあなたの思うようには動いてくれません。例えば横浜の天気を知りたかったのに「今日の天気は?」しかプロンプトを入れないと、AIは東京の天気を答える可能性があります。
回答を絞るための、ちょっとしたコツがあるので解説します。
AIの仕組みは高度な予測だという話をしましたね。ここを理解していると、良いプロンプトを書きやすくなります。「昔々あるところに……」、このフレーズから始まる物語は無数に存在します。「昔々あるところに……の続きを書いて」とプロンプトを入力しても、なんの話をし始めるかは分かりません。あなただって分からないはずです。しかし、「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へしば刈りに……の続きを書いて」と伝えれば、桃太郎を書いてくれます。
これは、無数に存在する「次に続くかもしれない文章候補」を、こちらから情報を与えることで絞ったからです。良いプロンプトは無数に存在しますが、良いプロンプトを書くためには、具体的な指示を出すことを意識しましょう。
人間も同じですね。「なんか話して」と言われても困るけど、「好きなYouTuberいる?」「血液型占いって信じる?」「仕事は何してるの?」と言われたら話しやすいのと同じです。良いプロンプトとは、“予測の数”を絞る文章のことだと思ってください。
〈ポイント〉

「なんか面白い話して」と言われても困るように、AIも具体的な指示があったほうが良い出力をする
■AI未経験の大学生が2週間&14投稿で200万円稼いだ方法
記事の冒頭で、ChatGPTで作ったたったの14本のショート動画を投稿して、2週間でチャンネル登録者数140万人以上のものに成長させた人の事例を紹介したのを覚えていますか?
実はこのチャンネル、YouTubeを初めてやった大学生が作ったものだったのですが、僕が200万円で買収しました。YouTubeチャンネルは、M&Aサイトで売ったり買ったりすることができるんですよね。DMで「このチャンネルを買ってくれないか?」という連絡がきたので、M&Aサイトのやり方を教えて出品してもらいました。
その結果、最終的に190万円で買いそうな人が現れたのですが、「それくらいだったら僕が200万円で買って動画のネタにするよ!」と言って200万円で買収させてもらいました。
副業やお金稼ぎ未経験の大学生が、AIを使ってYouTubeチャンネルを立ち上げて2週間で14投稿だけして200万円稼いだわけですから、まさにAIバブルですね。
収益化しているYouTubeチャンネルの場合、月の利益の5~20倍の金額で販売することができます。140万人も登録者がいれば、もっと高い金額で売れそうですが、このチャンネルは収益化の審査に落ちてしまっていたので、そこまで大きな金額にはならなかったんですよね。このチャンネルは繰り返しのコンテンツということで、世界規模ですでに似たようなチャンネルがたくさんあったので、収益化ができませんでした。
それでも、工夫すれば収益化できるかもしれないし、登録者が集まっているのであれば、アフィリエイトしたり自社コンテンツを売ったりすることもできるので、買いたい人は多いんですよね。
■ただし、規約を確認してから
YouTubeチャンネル以外にも、InstagramやTikTokアカウント、ブログやECサイト、スマホアプリまで、さまざまなサイト・SNSアカウントが売買されています。
ただし、M&Aサイトに売っていたからと言っても、規約でOKされていないものもあるので要注意です。もちろん、YouTubeチャンネルの売買は規約の範囲内でやっていますが、規約が変わることもありえるので、しっかりと確認するようにしてください。
売る側の目線だけでなく、僕のように買う側にまわるのもアリです。すでに運営が放置されているにもかかわらず、安定した収益が出ているチャンネルを買収すれば、とても簡単な手続きで不労所得の柱を買うこともできます。
初心者向けでおすすめなのが「ラッコM&A」というサイトです。M&Aというと格式が高いような感じがしますが、ラッコM&Aではかなり簡単に売買することができます。YouTubeチャンネルのM&Aに興味があるなら、まずは専用のサイトを覗いてみましょう。

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あべむつき
AI副業YouTuber

1995年、神奈川県生まれ。桜美林大学に入学し、学生起業家としてアフィリエイトやアプリビジネス、広告マーケティングなどさまざまな副業やネットビジネスに取り組む。AIツールを使ったおすすめ副業に絞り発信を始めたところ、「初心者でもわかりやすい」と話題となり、YouTube「あべむつき【ラッキーマイン】」は、登録者数18万人以上を誇る(2025年3月時点)。オンラインサロン「あべラボ」を運営している。

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(AI副業YouTuber あべむつき)
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