利用者の状況に合わせた推奨行動メッセージの通知技術を改良し効果を検証

OKIは、早稲田大学人間総合研究センター(研究代表者:竹中晃二教授、以下早稲田大学)と2017年度に共同開発した「健康増進プロンプトシステム」を改良し、期間を延長した追加検証実験を2018年度に実施いたしました。今回の実証実験は、システムの改良と実験期間の長さが利用者に与える影響の調査を目的に実施したものです。
このほどまとまった実験結果では、利用者の健康行動に対する実践状況に改善の傾向が見られ、また時間経過とともに半数以上の方から健康的な生活習慣が身についている自覚があるという回答が得られ、システムの改良による効果を確認しました。

「健康増進プロンプトシステム」は日常生活における不摂生などによる健康被害の予防を目的としたシステムであり、利用者の属性やリアルタイムの行動状況を元に、生活習慣の改善行動の「きっかけ」や「合図」をスマートフォン上に「推奨行動メッセージ」として通知するものです。2017年度の実証実験では、行動および意識の変化に対する本システムの有効性を確認しました。

※プレスリリース:https://www.oki.com/jp/press/2018/07/z18017.html

一方で、受信したメッセージが必ずしも利用者個人の状況にあっておらず、実行が難しいタイミング・内容になるケースがありました。また、実験期間が短期であったため、長期利用による影響を調査できていませんでした。これらの課題を解決するため、今回OKIは、個人の状況にあったメッセージを送信するために、利用者が受信したメッセージ(推奨する健康行動)を実行したかどうかを学習する「メッセージ制御機能」を新たに開発し、システムに実装しました。
早稲田大学は、メッセージを読んだ利用者が実行しやすいタイミング、および利用者の実行意欲を高めるメッセージ内容について研究するとともに、実験計画を策定し、一般利用者の募集、実験による効果の測定を行いました。

実証実験は3ヶ月間(2018年9月7日~2018年12月15日)、埼玉県所沢市近隣在住の方を対象に募集した93名の利用者を対象に行いました。今回の実証実験で新たに実施した利用者の自覚調査では、からだを動かす頻度・量が増した(52名)、階段利用が楽になった(47名)、長時間歩けるようになった(44名)等、4割以上の利用者が変化を自覚するという結果が得られました。また、利用開始1ヶ月後と3ヶ月後の調査結果の比較から、利用期間の長期化に伴い、効果を自覚する利用者が増加することも確認できました。

OKIは「健康増進プロンプトシステム」について、引き続き利用者の嗜好・行動・利用タイミングに適合するメッセージの内容と送信手段を研究し、企業の健康経営に向けたサービスや、自治体による住民向け健康サービス、および民間のドラッグストア・スポーツジム等の会員向け健康サービスなどへの展開を目指します。さらに、運動・食事以外の行動変容手法の本システムへの適用にも取り組んでいきます。


システムの構造

[画像1: https://prtimes.jp/i/17036/287/resize/d17036-287-730102-0.jpg ]


健康行動の実践状況調査

[画像2: https://prtimes.jp/i/17036/287/resize/d17036-287-905286-1.jpg ]

※NEAT:非運動性熱生産。日常生活の仕事や家事・通勤などで行う歩行や階段の昇降等の事。

利用者の自覚調査結果

[画像3: https://prtimes.jp/i/17036/287/resize/d17036-287-338957-2.jpg ]

※調査人数93名


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