EV市場や変種変量生産用途に対応

ブラザー工業株式会社(社長:佐々木一郎)は、圧倒的な生産性でEV市場や変種変量生産用途に対応する工作機械 「ユニバーサルコンパクトマシニングセンタ SPEEDIO U500Xd1(Uシリーズ)」を5月9日に発売する。

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製品名
ユニバーサルコンパクトマシニングセンタ SPEEDIO Uシリーズ「U500Xd1」
発売日
2022年5月9日
標準価格 *1
U500Xd1: 1,158万円(税抜)、1,274万円(税込)

製品情報ページ: https://www.brother.co.jp/product/machine/u500xd1/index.aspx

*1:本体価格。



ブラザーは、小型CNC工作機械「タッピングセンター」シリーズを1985年から販売しており、自動車、IT機器などの部品加工において顧客から高い支持を得ている。

2013年にはマシニングセンタ「SPEEDIO」にブランド名を変更し、高生産性を追求したSシリーズの販売を開始した。さらに同年には、マシニング加工と旋削加工が可能な小型複合加工機のMシリーズ、2014年には高速2面パレットチェンジャー標準搭載モデルRシリーズと30番クラスでは最大級の加工エリアを持つWシリーズ*2 の販売を開始。2018年には高剛性モデルのFシリーズの販売を開始するなど、顧客ニーズに合わせた加工機能をもった多様なラインアップを世に送り出してきた。そしてこのたび、EV市場や変種変量生産用途で力を発揮する新ラインナップ、Uシリーズを発売した。

Uシリーズ初のモデルとなるU500Xd1は、SPEEDIO初の機能として、加工室に治具エリアφ500の傾斜ロータリーテーブルを搭載。これにより、設置スペースや高生産性は従来機種同等のスペックを維持しながら、5軸の割り出し加工を可能にしている。また、収納可能な工具本数が最大で28本になったことで、さまざまな加工ニーズに対応できるようになった。

昨今、自動車業界ではEV化の拡大と開発スピードの加速に伴い、設計変更に柔軟に対応できる生産体制が求められている。このような自動車業界の環境変化にともない、自動車部品に関しては「アルミ部品の大型化」「加工ニーズの複雑化」「生産の変動などによる変種変量生産」が進んでいる。U500Xd1は、このような変化に対応できるコンパクトマシニングセンタとなっている。

*2  発売時はS1000X1。
2020年にWシリーズとしてモデルチェンジ。

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■ U500Xd1(Uシリーズ)の特長
「アルミ部品の大型化の対応」 大型傾斜ロータリーテーブル搭載

U500Xd1は、治具エリアφ500の傾斜ロータリーテーブルを搭載。

EVに使用されるアルミ部品は大型のものが多く、広い加工エリアが求められる。しかし、一般的な主軸30番*3 のマシニングセンタでは、多面加工するための治具や回転テーブルなど追加が必要で、これらを追加した分、加工できるワークサイズは小さいものになってしまう。
U500Xd1は、コンパクトな本体サイズのまま、治具エリアを最大限に広くなるよう設計した傾斜ロータリーテーブルを標準搭載しているため、従来の3軸加工モデルのテーブルの上に回転テーブルを付加し、5軸加工を可能にした従来モデルや小型複合加工機*4 より大きなワークを加工できるようになった。

*3 主軸の太さのこと。SPEEDIOは30番クラス。数が増えることに主軸が太くなり、削るパワーがアップする。40番に比べ、30番はパワーが弱いが、加工速度は速く、アルミのような軽切削に向く。40番になると削るパワーが上がるが、軸が太くなり、本体の大きさも大きくなり、価格が上がる傾向。

*4 小型複合加工機M300X3は治具エリアが最大φ350、テーブルサイズφ170。


「加工ニーズの複雑化の対応」 28本ツールマガジン対応

モーター、ギア、インバーターが一体化したEV向けの部品など、加工ニーズは複雑化しており、それにともないドリル穴でも直径が異なるなど、加工の種類も増え、使用される工具本数も多くなる。

U500Xd1は、工具搭載本数14本、21本に加え、市場からの工具増加の要望を受け、28本搭載できる仕様も用意することで、複雑化、大型化した部品加工にも柔軟に対応できるようになった。
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「生産の変動などによる変種変量生産の対応」 ワンクランプ加工で変種変量生産の効率化

U500Xd1では、一度のセット(ワンクランプ)で、さまざまな面を割り出しての加工が容易になる。

従来の加工方法では、ワークを固定するため、加工する角度ごとに治具を制作する必要があり、生産の立ち上げ工程やコストの増加、生産現場では、治具の載せ替え、ワークの取り付け、ハンドリングの工数が増えます。また、品質面でも、付替えでの取り付け誤差が生じる可能性がある。
一方、U500Xd1では一度のセットで、さまざまな角度での割り出し加工ができるので、治具の製作も必要最小限で済み、さらに、ハンドリングの工程も減ることで、生産工程の集約化と、加工精度の向上を実現する。
U500Xd1は、短い期間での工程変更や、変種変量生産など、顧客の生産性向上に大きく貢献するとしている。


■ SPEEDIOシリーズの強み

【圧倒的な省エネ性能】 一般的な40番マシニングセンタに比べ、消費電力80%削減

SPEEDIOシリーズは40番マシニングセンタと比較し、高速・高効率に特化した開発がされており、加工スピードが速く、結果的に加工時間も短く済みます。そのため、1個当たりの部品を加工する消費電力が少なくなり、一般的な40番マシニングセンタに比べ、消費電力が80%削減*5 できる。また、生産時間を短縮することで、労働時間も短くなり、空調・照明など工場全体の電力量削減にも貢献する。

*5  当社評価用プログラムにて測定

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【多彩なラインアップ】 生産現場の多様なニーズに対応

SPEEDIOシリーズは、標準モデルのSシリーズ、30番クラスでは最大級の加工エリアを持つWシリーズ、さまざまな素材のワークも安定して加工できる高剛性モデルのFシリーズ、ワーク交換などの段取りを加工しながら行えるパレットチェンジャー搭載のRシリーズ、マシニング加工と旋削加工が可能な小型複合加工機のMシリーズ、そして今回Uシリーズも新たに登場。顧客からのさまざまな要望に応えるため、多彩なラインアップを展開している。
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【使いやすさの追求】 最新CNC装置「CNC-D00」搭載による操作性の向上

タッチパネル式15インチ液晶を搭載し、直観的な操作性を実現。
さらに、すべての操作の起点となるホーム画面を新設、使用頻度の高い情報を集約化し、消費電力や稼働率など生産に関わる情報を見える化するサポートアプリを搭載するなど、インターフェースを使いやすいものにしている。また、評価の高かった従来の画面構成を引き継ぐことで、以前と変わらない操作も可能。また、電卓機能や、取扱説明書などのPDFファイルが参照できるファイルビューアなどの便利ツールも搭載し、作業効率の向上に貢献する。
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【圧倒的な高生産性】モデルチェンジするごとに生産性アップ

常に徹底した生産性向上への取り組みがSPEEDIOシリーズの特長。
S500Xd1の原型となる1999年発売のモデル、タッピングセンター「TC-S2A」を100%とすると、今春発売したS500Xd1では、同じワークの一個あたりの加工時間*5 が、64.7%と、約35%も加工時間が短くなっている。

*5  当社評価用プログラムにて測定

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