株式会社コアジェニック(本社:東京都港区、代表取締役:黒田 努)は、QRコードを利用した電子チケットの不正転売防止と受付処理時間の短縮に関する特許を出願しました。

特許出願の背景
現在、イベント業界ではチケットの不正転売や入場時の混雑といった課題が深刻化しています。
人気イベントではチケットが転売市場で高額取引され、正規の購入者が適正価格で入手できないケースが後を絶ちません。また、入場時にはQRコード※(二次元バーコード)の表示(参加者)とスキャン(運営者)に時間がかかり混雑が発生することで、イベント参加者の体験価値を損ね、運営者のコスト増を招いています。
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
特許出願の概要
本特許出願は、ディスプレイ上に2つの異なるQRコードを同時に表示し、一定時間ごとに切り替える仕組みに関するものです。2つのQRコードはそれぞれ異なる有効期間を持ち、失効期限に達するごとに次々と切り替わっていきます。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/141828/4/141828-4-3f4a556a64fd34415bb4f12b87d6a702-1850x722.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
濃淡の異なる2つのQRコードが刻々と切り替わっていく

イベントでこの仕組みを利用する場合、まず運営者側は会場にPCとディスプレイを用意します。そして、そのディスプレイには上記の2種類のQRコードを表示させます。
イベント当日、来場者は自身のスマートフォンで、ディスプレイに表示された2つのQRコードのうちどちらか一方を読み取ります。読み取り後、表示されたURLにブラウザでアクセスすると、スマートフォンの画面に電子チケットが表示されます。受付では、その電子チケットを係員に提示することで入場できます。
QRコードの濃さはそれぞれのQRコードの失効期限までの時間の長さを表現しています。イベント参加者はなるべく色が濃い方のQRコードを読み取ることで、余裕を持って受付処理を行うことができます。

技術的詳細
なお、この仕組みを利用するためには、イベント来場者が会場に持参するスマートフォンのブラウザに電子チケットと紐付けられた情報が格納されていることが前提条件となります。サーバーはその情報とURLに埋め込まれた情報を照合し、電子チケットの持ち主であるかどうかを判定します。
期待される効果
本特許出願が対象とする仕組みにより以下の効果が期待されます:
- 電子チケットの不正転売防止
- イベント入場受付処理の時間短縮

電子チケットの不正転売防止
従来の電子チケットシステムでは、参加者のスマートフォン画面に表示されたQRコードを運営者がスキャナーで読み取る方式が一般的でした。しかし、この方法では、スクリーンショットを共有したり、印刷物を譲渡したりすることで、不正な転売やなりすまし入場を防ぐことが難しいという課題がありました。
そこで当社は、発想を転換し、運営者が設置したディスプレイに表示されるQRコードをイベント参加者自身のスマートフォンで読み取ることで、電子チケットを有効化する仕組みを開発しました。このQRコードは、30秒から60秒ごとに次々と切り替わるため、電子チケットを購入した本人が自分のスマートフォンを持って会場に来なければ入場できません。
転売業者からスマートフォンを借りて入場するという抜け道は考えられますが、その際には犯罪の証拠となりうる物体(スマートフォン)の受け渡しが発生するため、不正転売のハードルを大幅に引き上げることが期待できます。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/141828/4/141828-4-5dd05691695c80e0ae2d01c7f7ffb065-2658x1016.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


イベント入場受付処理の時間短縮
従来の電子チケットシステムにおけるもう一つの大きな課題は、参加者が提示するQRコードの読み取りに時間を要することでした。QRコード自体の読み取りは瞬時に完了するものの、実際の運用現場では以下のような問題が頻繁に発生していました。
- 参加者がQRコードが記載されたメールを見つけるのに手間取る
- 参加者が別のイベントのQRコードを誤って提示してしまう
- QRコードをスキャナーの焦点に合わせるのに時間がかかる
- スマートフォンをスキャナーにかざした際、誤って画面に触れてしまい別のアプリが起動する
- スマートフォンの画面割れによってQRコードが読み取れない

今回当社が考案した技術は、これらの問題を解決します。まず、参加者が正しいQRコードを探し出す手間がなくなります。さらに、スマートフォンの画面からQRコードを読み取るという、意外と煩雑な操作も不要です。
イベント参加者が「スマートフォンのカメラでQRコードを読み取る」という一つの動作だけで受付処理が完了します。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/141828/4/141828-4-1c1b79c4e8f1e00c693f5e3305b23175-2658x1016.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


今後の展開
株式会社コアジェニックは、この特許出願技術を活かし、多岐にわたる分野でのサービス展開を目指しています。
入場管理システム「グリゴラパス」
当社は、この特許出願技術を用いた入場管理システム「グリゴラパス」を、ソフトウェアライセンス方式で販売します。また、弊社サーバーでシステムを運用し、APIも提供いたします。
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=LDEN5ZY4OoM ]
入場管理システム「グリゴラパス」のご紹介
電子チケット販売サービス「アツマロッカ」
当社は、電子チケット販売サービス「アツマロッカ」をSaaSとして展開する予定です。このサービスではフリーミアム型ビジネスモデルが採用されており、入場管理システム「グリゴラパス」を含む基本的な機能がすべて無料で利用できます。2025年6月にベータ版オープンの予定です。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/141828/4/141828-4-5e481d130e717030ffd2dcfcf297bcaa-1269x732.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
電子チケット販売サービス「アツマロッカ」のホームページ

特許出願の概要
特願番号:特願2025-038245
提出日:令和7年3月11日
発明の名称:情報処理システム、情報処理方法及びサーバ
会社概要
会社名:株式会社コアジェニック
所在地:東京都港区芝大門2-7-1 ハイリーフ芝大門102
代表者:代表取締役 黒田 努
事業内容:情報処理システム開発、ソフトウェア開発 等
本件に関するお問い合わせ先
株式会社コアジェニック 担当:黒田 努
電話:03-6721-5456
Mail:atsumarokka@coregenik.com企業プレスリリース詳細へ : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000141828.htmlPR TIMESトップへ : https://prtimes.jp
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