三菱HCキャピタル株式会社(代表取締役 社長執行役員:久井 大樹/以下、三菱HCキャピタル)とEV性能予測技術などを用いてEVデータ活用事業を運営する株式会社MobiSavi(代表取締役社長:左向 貴代/以下、MobiSavi)は、本日、業務提携契約(以下、本提携)を締結しました。
今後、両社は本提携にもとづき、EVの普及と適切なリパーパス*1などの資源循環(以下、サーキュラーエコノミー)の実現をめざします。



1. 本提携の背景について
 現在、多くの企業はカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一つとしてEVの導入検討を進めています。EVの普及が進む中で、その持続可能性を確保するためにはEVのサーキュラーエコノミーは不可欠です。特にバッテリーなどに使用される希少資源の有効活用とリユース、リパーパスによる環境負荷の低減を通じて、持続可能なEV・バッテリー産業の発展に不可欠な取り組みとして注目されています。現状、中古バッテリーの性能評価や保証は十分に確立されておらず、国内における中古EVの買い取り価格がガソリン車より低いため、その約8割が海外へ流出しているといわれています。


 三菱HCキャピタルグループは、「2023~2025 年度中期経営計画」において、組織横断で取り組む4つの重要テーマを掲げており、その内の「EV関連」「脱炭素ソリューション」への取り組みの一環として、三菱オートリースを含むグループ連携によるEV統合型サービス*2を提供しています。また、パートナー企業との連携により、EVの充電インフラやエネルギーマネジメント、中古EVリースサービスの構築や中古EVバッテリーの利活用など、EV統合型サービスの機能拡充に取り組んでいます。


 MobiSaviは、EVを対象としたサーキュラーエコノミーの実現には、新車や中古を問わず、国内でEVの流通を活性化させることが重要と考え、独自のEV性能予測技術を活用したEV導入支援サービス「FACTEV(EV転換シミュレーター)」などを提供しています。また、MobiSaviの独自のEV性能予測技術は、EVの普及台数や経過年数に関係なく、地域、使用期間、走行距離、SOH*3などさまざまな条件に応じた中古EVのバッテリー性能保証も可能にするもので、中古EVの性能不安を和らげることで中古EVの導入ならびに中古EVバッテリーの二次利用を支援します。


 このように、EV統合型サービスの機能を拡充させることでEV導入をサポートし、リースを通じてEVの流通を活性化させていくという両社のニーズが一致し、本提携の締結に至りました。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/159145/4/159145-4-26f7db79a39cd9f16911a36e3c3e75e5-2816x1346.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


2. 本提携の内容について
 本提携により、三菱HCキャピタルとMobiSaviは、EVのライフサイクルを見据えた新たな価値創出に向けて、以下の取り組みを進めていきます。

(1) 新たなEVリースモデルやバッテリー再利用ビジネスの実現に向け、三菱HCキャピタルが保有する社有車の走行データおよびバッテリーデータを活用し、MobiSaviがバッテリー寿命を高精度に推定・評価する実証実験を実施

(2) 適正なバッテリー評価手法に基づき、経済価値(使用価値)を残価として反映した新たなEVリースモデルの構築

(3) 中古EVから取り外したバッテリーを定置型蓄電池として再利用するなど、バッテリーの活用を広げる新たなビジネススキームの創出


3. 今後の展望
 三菱HCキャピタルとMobiSaviは、本提携を通じて、EVの導入支援および適切なバッテリー評価に基づく中古EVの国内流通の促進、使用済みバッテリーの定置型蓄電池などへのリパーパスによる新たなビジネスの創出をめざします。さらに、このような取り組みを通じて、企業の脱炭素経営の支援と再生可能エネルギーとの連携も視野に入れた蓄電インフラの構築を進め、EVのライフサイクル全体における価値最大化とサーキュラーエコノミーの実現に向け、継続的に連携していきます。



*1 製品における使用(一次利用)を終えたものを、目的を転じて別の製品に組み込んで再度活用すること
*2 2023年9月1日付 三菱HCキャピタル・三菱オートリース ニュースリリース
「企業のEV導入における統合型サービスの提供を開始」
https://www.mitsubishi-hc-capital.com/investors/library/pressrelease/pdf/2023090101.pdf
*3 State of Healthの略。新品の満充電容量(Ah)を100%とした際の、劣化時の満充電容量(Ah)の割合。劣化時の電池がSOH 50%となった場合には、満充電の状態にしても新品の半分の容量しかない電池になっていることを表す。

■三菱HCキャピタルグループについて
 三菱HCキャピタルグループは、“未踏の未来へ、ともに挑むイノベーター”を「10年後のありたい姿」に掲げ、その実現に向けて、祖業のリースはもとより、有形無形のアセットの潜在価値を最大限に活用したサービスや事業経営などに取り組んでいます。「カスタマーソリューション」「海外カスタマー」「環境エネルギー」「航空」「ロジスティクス」「不動産」「モビリティ」の7つのセグメントのもと、連結総資産は約11兆円、連結従業員は約8,400人を擁し、世界20カ国以上で事業を展開しています(2025年3月末時点)。
 わたしたちは、絶えず変化する社会や事業環境の変化を先取りし、お客さま・パートナーとともに新たな社会価値を創出することで、社会的課題の解決、ひいては持続可能で豊かな未来の実現に貢献していきます。
詳しくは、三菱HCキャピタルのウェブサイトをご覧ください。
https://www.mitsubishi-hc-capital.com/


■MobiSaviについて
 MobiSaviは、EV導入支援ツール「FACTEV」などを提供し、国内における新車・中古車EVの普及に取り組んでいます。MobiSaviが有する独自のEV性能予測技術は、計測機器が不要で、かつマルチブランドの車種に対応しているため、広範な予測データの取得が可能です。「FACTEV」では、お客さまが現在使用しているガソリン車等の車両の走行データ、用途、走行地域の道路特性、気象情報などから置き換え可能なEVを提示し、エネルギーコストやCO2削減量などの導入効果を「見える化」することで、EV導入に向けた提案をサポートしています。
詳しくは、MobisaviおよびE V導入支援ツール「FACTEV」のウェブサイトをご覧ください。
https://www.mobisavi.com/
https://www.factev.com/企業プレスリリース詳細へ : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000159145.htmlPR TIMESトップへ : https://prtimes.jp
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