昭和女子大学の学生と下着メーカーの三恵のコラボプロジェクト第二弾。

『はじめての生理に不安を抱えるすべての女の子のために考えたサニタリーショーツ』が完成した。


このショーツの一番の特徴は、いつ生理が来ても大丈夫なように普段使いもできること、そして不安を解消できる機能性である。

コロナ禍でもweb会議を駆使し、役割を決め、それぞれが精一杯努力した結果の集大成となった。第一弾のファーストブラのPRで偶然聞いた初潮に対する小学生の女の子の不安を少しでも解消してあげたいという思いから、1年を費やし、市場調査、インタビュー、モニター調査、生地実験などを行い、他社製品に負けない商品を作り上げた。

すべては誰かの役に立ちたいという思いから生まれた自信をもっておススメできるサニタリーショーツが完成した。

『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


【このプロジェクトのきっかけ】

昭和女子大学現代ビジネス研究所から、三軒茶屋商店街へ「学生がビジネスの実践を経験できる場を与えてほしい」という要請があり、いち早く手をあげたのが株式会社三恵の飯島社長であった。以前から下着大手メーカーが某大学とのコラボで商品開発を行ったという事例を知っていたため、昭和女子大とも同じような取り組みができるのではないかと考えたからであった。そして2017年からインナー事業統括責任者兼デザイナーの佐藤が参加し、商品開発プロジェクトが開始された。第一弾のファーストブラはレビュー評価も高く、三恵の人気商品となった。そして今回はメンバーを入れ替えての第二弾となった。

【小学生の女の子の不安】

第一弾ファーストブラのPR活動で小学校を訪問した際、保健の先生の話を聞くことができた。「最近の子は初潮の時期が早まっており、早い段階での教育や対策が必要。小学生も親御さんもかなり不安に思っている。」という話だった。
「小学生の不安を解消できるような商品をつくりたい!」そしてこのプロジェクトの第二弾として、普段使いもできるサニタリーショーツを作ることとなった。

『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


【調査活動①フォーカスインタビュー】

インタビューは、小学生のお子様を持つお母さまにお話を聞いた。

  • 機能面・・・洗いやすさ、通気性、クロッチ部分二重構造
  • 素材・・・肌触りが良い
  • 教育・・・どう伝えればいいか不安、教材が必要
  • 対面インタビューの結果から市販品の履き心地やデザイン、通気性、肌触り、汚れの落ちやすさ、吸水性を調べることになった。

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    【調査活動②モニター調査】

    大手メーカー3社の市販品5点を購入し、モニターの小学生に穿いてもらい、それぞれどういった点が良いかなどをまとめた。

  • クロッチ部分の吸水性と汚れの落ちやすさ
  • 汚れが目立たないカラー
  • レースだがチクチクしないもの
  • 足操りはハイカット
  • 肌触りは綿でギャザーあり
  • クロッチガイドラインあり
  • などがモニター調査から出た項目だった。

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    【市販品による生地実験】

    そして市販品の生地実験が行われた。

    実験はそれぞれ昭和女子大学の各専門分野の教授の指導の下で行われた。

    1、洗濯実験

    採血キットを使って、自らの血液をクロッチ部分につけ、市販品5商品の汚れの目立ちにくさ、汚れの落ちやすさを分光計と色彩計で計測した。

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    2、吸水実験

    染色した水を使い、クロッチ部分に一滴ずつ垂らしていき、何滴目で下に敷いたティッシュが濡れるかの実験だった。

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    そして、今までの調査や実験結果から製品案が出された。

    【サンプルによるモニター調査】

    出来上がったサンプルをモニターの小学生に生活の中で穿いてもらい、良い点、悪い点をその小学生とお母さまにヒアリングした。

    • 肌触り→蒸れかゆみなし、肌にフィット
    • 通気性→汗をかいても着脱しやすい
    • 動きやすさ→動いてもズレない
    • フィット感→ちょうどよい
    • 股上の高さ、足繰り→ちょうどよい
    ウエストだけが少し緩かったため、調整を入れることにした。


    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    【サンプルによる生地実験】

    そして、また採決を行い、血液を使った実験を行った。

    大手下着メーカーの商品とMy Little blossomを比較した結果、

    My Little blossomの方が、汚れの落ちやすさ、洗濯後の汚れの目立ちにくさ両方で良い結果を出すことができた。

    吸水実験では、My Little blossomのクロッチは撥水性があり、濡れた部分は広がらず、多少濡れてもふき取ることができた。

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    私たち自身、初めて採血キッドを使いました。恐怖と痛みに耐えながらもなんとかショーツに血液を付け、実験を行いました。今となってはとても貴重な経験だったと感じます。色を数値化する分光計という機器も使用したため、本格的な実験になりました。実験を行うことで、私たちの目で性能の良さを確かめると同時に、生理中に血液が漏れてしまう「もしも」の時でも安心して履いてもらえるようなサニタリーショーツを開発できたと感じました。

    (環境デザイン学部環境デザイン学科3年 野澤蒼未)



    【市場調査と価格の設定】

    価格は市場調査を行い、商品原価から算出を行った。生地にかなりこだわったので、原価が想定していたよりも高くなってしまった。当然のことながら、比較対象にしていた大手メーカーの商品は、2000円近くの価格だった。

    しかし、三恵のポリシーでもある『高品質でお手頃価格』は絶対であった。
    そして、売価は税抜で1200円と決まった。

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


     価格設定を行うことで学んだことは、消費者求めている価格も大事ですが、自分たちの商品に対して価値をどう見出していくのということです。商品を購入する上で、価格は判断基準になります。消費者が商品の良さ・特徴を知った上で購入したいと思ってもらえる価格設定をおこなっていくことが重要だと学びました。

    (グローバルビジネス学部会計ファイナンス学科3年 酒井奈津子)



    【生理の知識を伝える努力】

    1、冊子制作

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    生理の知識をしっかりと伝えるために冊子を作った。こちらの冊子は商品タグについているQRコードを使い、サイトにアクセスすることで、閲覧ができるようになっている言わば購入者特典となっている。

    こちらの冊子も学生が数カ月の時間をかけ、生活科学部健康デザイン学科小

    川教授の監修で作成された。

    【作成した冊子】

    https://www.brassiere-shorts.jp/images/Mylittleblossom_2.pdf

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    アンケート調査やインタビューを通じて、多くの方から生理に対するイメージや欲しい情報、体験談を聞き、お子様や保護者の方がどのような点に不安や悩みを抱えているのかを理解でき、結果、自信を持っておすすめできる冊子になりました。ニーズに応えるためには、提供者の想いだけではなく、消費者の想いをしっかり汲み取ることが重要であると学びました。

    (会計ファイナンス学科3年 佐々木由紀)



    2、動画制作

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    動画作成では、ブランドイメージにあった、可愛らしい雰囲気と大学生らしさが感じられる、親しみやすい動画を目指した。何度も撮り直しを行い、ようやく満足のいくものが完成した。こちらも是非ご覧いただきたい。


    【My little blossom マイリトルブロッサム】

    https://www.youtube.com/channel/UCXrjr5buOtLfUxfx6kQp2Yg/featured

    【完成したサニタリーショーツ】

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    My little blossom

    ジュニアサニタリーショーツ

    150サイズ(腰囲76-84cm)

    160サイズ(腰囲82-90cm)

    クロッチあて布付

    伸縮性:タテ○ ヨコ○

    ウエストゴム~前クロッチまで:約13cm(参考サイズ・150)

    綿95%・ポリウレタン5%

    販売店

    三恵公式ショップ:https://www.brassiere-shorts.jp/item/c6000/

    三恵楽天市場店:https://item.rakuten.co.jp/sanchya/c6000/

    三恵paypayモール店:https://paypaymall.yahoo.co.jp/store/sancha/item/c6000-646-ik002/

    【株式会社三恵 佐藤専務】

    一年間かけて一緒にやってきましたが、昭和女子大学の学生の熱意とまじめさは、毎回刺激を受けました。今回販売いたしますMy Little blossomサニタリーショーツは、とても実用的であり、価値の高いものが完成したと思います。今後も学生達の発想を大切にしながら、より良い商品を提供していけたらと思っています。会議ごとに学生達の成長を感じましたし、今後の成長にも期待がもてる良いプロジェクトだと思います。

    【昭和女子大学『My Little blossom』プロジェクトリーダー 丸山さん】

    『女子大生が初めての生理に不安を抱える女の子のために開発したサニタリーショーツ』昭和女子大学×三恵の共同開発ストーリー


    この度My little blossom第1段であるファーストブラが多くの方々に受け入れていただいたおかげで第2段としてサニタリーショーツを発売できたことをとても嬉しく思います。そして何より三恵の佐藤様、大学の先生方、モニターやアンケートにご協力いただいた皆さん。たくさんの方々に支えられながらプロジェクトのメンバーとともに完成させることができ、皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです!開発段階ではなかなか思うようにいかないこともあり、自分の未熟さを実感すると同時にリアルなビジネスの難しさを身をもって学ぶことができました。

    この商品ははじめて生理を迎える全ての女の子、また思春期の体の変化に不安を感じる女の子に寄り添う、私たちのこだわりが詰まったショーツになりました。一人でも多くの方に手に取っていただき、今から皆さんの感想をいただけることが楽しみです!

    (グローバルビジネス学部ビジネスデザイン学科3年 丸山紗英)



    【Project member】

    ・グローバルビジネス学部ビジネスデザイン学科

    丸山紗英、田中菜々美、平田紗瑛、中村早希

    ・環境デザイン学部環境デザイン学科

    山岸花蓮、田村朋香、野宮未有、檜森杏菜

    野澤蒼未、平田愛梨、他1名

    ・グローバルビジネス学部会計ファイナンス学科

    酒井奈津子、佐々木由紀、佐藤琉奈、澤口侑果

    ・昭和女子大学指導教員 グローバルビジネス学部会計ファイナンス学科

    小森亜紀子専任講師 、髙木俊雄准教授

    【会社情報】

    株式会社三恵

    〒154-0004 東京都世田谷区太子堂2-16-6

    TEL:03-3706-6050 FAX:03-3706-8816

    URL:http://www.sangendyaya.co.jp/

    三恵公式オンラインショップ:https://www.brassiere-shorts.jp/

    【本件に関するお問合せ】

    株式会社三恵 広報担当:坂口

    E-mail:sakaguchi@sankei33.com
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