キスミー フェルムが2025年3月に発売した新商品「ルージュアクト トリコタッチ」は、とにかく“塗り心地”にこだわった口紅。その発売ローンチプロモーションの一環として3月27日~30日に東京・表参道でとあるイベントが催されました。
その名も「暗闇の中のルージュ店」

色味や仕上がりイメージを目で確認しながら吟味するはずの口紅を、あえて視界を遮ることで意識を唇の感覚に集中。さらに口紅を塗るのに最適な温度・圧力・角度で、“人生最高のひと塗り※”を体験してもらう、趣向を凝らしたコスメイベントとなりました。今回はキスミー フェルムPR担当の斎藤香に企画から開催までの舞台裏について聞きました。

※キスミー フェルム内 塗り心地のこと

伊勢半グループ創業200周年を記念したキスミー フェルムの新ルージュ 感覚を研ぎ澄ます暗闇で「人生最高のひと塗り*を。」「暗闇の中のルージュ店」3月27日より期間限定オープンPR TIMES×

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キスミー フェルムPR担当

株式会社伊勢半 コミュニケーション本部 広報宣伝部 斎藤香

暗闇の中で感覚を研ぎ澄ませ“人生最高のひと塗り※”を体験する新感覚タッチアップ「暗闇の中のルージュ店」



【プロジェクトの裏側】暗闇で口紅を塗る不思議なイベント「暗闇の中のルージュ店」企画秘話。感覚を研ぎ澄ませ“人生最高のひと塗り※”を提供


「暗闇の中のルージュ店」は、口紅の塗り心地を味わえるお店。お客様は地下への階段を降り、まず好みの口紅を1色選びます。ルーレットで運に身を任せて選ぶも良し、自らの心のままに気になるカラーを選ぶも良し。そして選んだ口紅を手に、いざ暗闇の中へ。

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全6色からルーレットに任せて選ぶも良し(左)気になる色を選ぶも良し(右)

柔らかなベールに包まれた薄暗い空間で、心地よい音声ガイダンスに身をゆだね、目を閉じたり深呼吸をしたりして心身をリラックスさせていきます。唇の感覚に意識を集中させる準備が整ったら、メイクアップアーティストが登場し、ついに“人生最高のひと塗り※”の体験へ。口紅を塗るのに最適な温度・角度・圧力でタッチアップを提供。「ルージュアクト トリコタッチ」の最大の特長である“至福のなめらかな塗り心地”を体感いただき、暗闇の中のルージュ店での不思議なひと時は終了となります。

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暗闇空間の様子(※撮影のため実際より照明を明るくしています)

ここ数年、再びリップメイクを楽しむ人々が増えたことで、各社次々と新商品を打ち出し、化粧品市場はリップ戦国時代と化しています。

口紅といえば、カラーのほかツヤ・マットといった仕上がりの質感、さらに落ちにくさのような機能性で選ぶ方が多いと思います。しかし、キスミー フェルムは競合との差別化を図るため、口紅選びの基本として定着している、「色持ちの良さ」「発色の良さ」「トレンド感のあるカラー」に加え、独自の提供価値として「なめらかさ」の追求に挑戦しました。

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キスミー フェルム ルージュアクト トリコタッチ

全6色 1,650円(税込) 現在発売中

「この商品の良さを知ってもらうためにはどうしたら」抽象的な特長を伝えるためのアイデア



「ルージュアクト トリコタッチ」は、なめらかさを追求するため、緻密な構造技術ミクロカードハウス構造やスムースエモリエントオイルを採用しました。このほか、今年創業200周年を迎えた伊勢半グループのルーツである日本伝統の口紅「小町紅」の原料(紅花)から、自社研究で抽出した保湿成分「ベニバナ花エキス」を配合しています。現存する最後の紅屋・伊勢半の矜持とものづくりへの情熱を現代の口紅へと昇華させ、“とりこ”になるような至福のなめらかな塗り心地を実現させました。

江戸時代に紅屋として創業した伊勢半初!「紅」製造時の原料をアップサイクルしたうるおい成分を配合 キスミー フェルムから、唇を「とりこ」にする至福のなめらかルージュ新登場PR TIMES×

PR担当へとバトンは引きつがれ、プロモーションの検討に入りました。その時、斎藤はある課題に頭を悩ませたといいます。

斎藤:「塗り心地の良い口紅です」というのは簡単ですが、色や仕上がりなどと違い、わかりやすく目に見えないものなので、どのようにユーザーに理解してもらおうか悩みました。そして、この特長を知ってもらうためには、やはり実際に塗って体感してもらうことがいちばんだと考え、体験イベントを開催することにしました。



そこから、どうやって「暗闇の中のルージュ店」のコンセプトに至ったのか。企画のヒントとなったのは、近年さまざまに活用され注目を集める「イマーシブ(没入型)体験」でした。

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ルージュのなめらかさを体感するのに最適な温度・角度・圧力で

メイクアップアーティストが“人生最高のひと塗り※”を提供

斎藤:ここ数年よく見かけるようになったイマーシブ体験で、商品特長の“なめらかさ”に没頭してもらえるようなコンテンツが出来ないかと思いました。そして、この商品でもっとも伝えたい塗ったときの感触に集中してもらうため、あえて口紅を試すときに頼る “視覚”を遮り、意識を唇に集中させようと考えました。

口紅を塗る方法についても、商品の良さを最大限活かせるよう研究所にも協力してもらい、口紅のなめらかさを最も感じるのに適した「温度」「角度」「圧力」を導き出してもらいました。



目で見て楽しむメイク体験の常識を覆す発想で誕生した「暗闇の中のルージュ店」開催までの苦労



【プロジェクトの裏側】暗闇で口紅を塗る不思議なイベント「暗闇の中のルージュ店」企画秘話。感覚を研ぎ澄ませ“人生最高のひと塗り※”を提供


目で見て楽しむメイク体験の常識を覆す発想で誕生した“人生最高のひと塗り※”を提供する「暗闇の中のルージュ店」。これまでにない体験型コンテンツゆえに、開催にあたってはさまざまな苦労もあったと言います。

斎藤:塗り心地を体験してもらうため、五感にフォーカスするというイベントテーマは割とスムーズに決まりました。しかし、この抽象的なテーマを具体的にどのようなコンテンツにしていくのかなど、企画の詳細を練り上げるのには時間を要しました。

また、暗闇空間をつくれる場所探しにも苦労しました。外の光や施設内の他の照明が入らないこと、集客など、考慮すべき条件が多く会場探しも難航しましたが、都度チームメンバーみんなで意見を出し合い、何とか開催まで運ぶことができました。

この他にも、より最高の状態で味わってもらうため空間づくりにもこだわりました。メインのタッチアップに影響が出ない範囲で、音響や香りなどを用いてリラックスして、自分自身の心地よさに意識を向けることの大切さを感じていただけるよう工夫しました。



苦心しながらもようやく迎えたイベント当日。事前予約制の暗闇でのルージュタッチアップは、予約開始からほどなくして全日満席に。開催期間中、当日キャンセル待ちが常に100名ほどにのぼるなど、新感覚のメイク体験に皆さん興味津々の様子でした。

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予約なしでも入場可能なメイクコーナーのほか、SNS映えするフォトスポットも

この他にも「ルージュアクト トリコタッチ」をはじめとするキスミー フェルムの商品を試せるメイクコーナーや、大きなくちびる型ソファのフォトスペースなど、予約なしでも楽しめるスポットで構成され、天気が優れない日もあったなか、4日間で約1,200名が来場し、盛況のうちに終えることができました。



斎藤:暗闇でのルージュタッチアップを体験されたお客様からは、「今まで味わったことのない不思議な体験でした」「塗り心地の感覚に集中できました」「メイクイベントっぽくない感じだったけど、かえって面白かった」など、新感覚の体験にご満足いただけた様子でホッとしました。

さらに、フリーのメイクコーナーでも多くのお客様に「ルージュアクト トリコタッチ」をお試しいただき、「本当に塗り心地が良い」「色がどれもかわいくて迷っちゃう」「この値段なら何色もほしい」といった声を多くいただきました。



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連日盛況で沢山の方に新ルージュを体験いただくことができました

開催までの苦労を乗り越え、無事にイベントを終えたいま、斎藤に感想を聞いてみました。

斎藤:準備段階では「予約は埋まるのだろうか」「当日キャンセルばかりで人が来なかったらどうしよう」といった不安もありましたが、結果、当日キャンセル待ちも含め多くの方にお越しいただき大盛況のうちに終えることができました。

しかし、課題も感じています。連日、多くの方が当日キャンセル待ちをしてくださり、なかには2時間以上お待ちいただいた方もいらっしゃいました。当初想定してなかった状況でしたが、そうした待ち時間にもっと楽しんでいただけるようなサービスや空間が提供できれば良かったなと思いました。

今回のイベント自体は大変良い結果で終えることができましたが、感じた課題を次に活かし、お客様がさらに充実感を覚えていただけるようなプロモーションの企画に今後も励みたいと思います。



ユーザーの意識改革“パーセプションチェンジ”を促進し、新たなブランドイメージの定着を図る



最後に、ブランドの今後の展望を聞いてみると、斎藤は「キスミー フェルム」は現在、ユーザーに新たなブランドイメージを定着させる“パーセプションチェンジ(意識改革)”の途上で、今回のイベントもその促進に向けた取り組みのひとつだと話しました。

斎藤:かつて「キスミー フェルム」といえば、50・60代ほどのミドル・シニア向けブランドとして認知されていました。しかし、年齢に限らずメイクやおしゃれを楽しむことが一般化してきた近年、「キスミー フェルム」はブランドイメージの刷新という転換点を迎えています。

年齢による顧客ターゲティングを廃止し、“年齢に捉われず自分らしいメイク・オシャレを楽しみたい人に向けた、トレンド感がありながらもみんなが使いやすいメイクブランド”へとイメージ戦略の舵を切りました。





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会場でも新しいキスミー フェルムの世界観に触れられる装飾で演出



商品のデザインやラインナップ刷新に加え、SNSの積極的な活用、今回のようなリアルイベントなど、ユーザーに新たな「キスミー フェルム」の世界観を知っていただき、これまでキスミーフェルムの商品を使ったことがなかった20~40代の方にも購入の選択肢として認識していただけるようにしていきたいです。

ユーザーに新たなブランドイメージを定着させることは容易ではありませんが、ブランドとしては約6年ぶりのリアルイベントでしたので、この「暗闇の中のルージュ店」がパーセプションチェンジ(意識改革)を加速させるきっかけの1つになってくれたらと思います。



「キスミー フェルム」は1987年に発売し、今年で誕生から38年を数える伊勢半のロングセラーブランド。これまでも時代のニーズに合わせて姿を変えてきました。この先40年、50年と愛されるブランドとして続いていくためにも、今回の「ルージュアクト トリコタッチ」と「暗闇の中のルージュ店」がユーザーに新鮮な驚きと興味関心を与えることを期待するばかりです。
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