株式会社カワキタエクスプレスは三重県亀山市にある運送会社です。

現在はトラックによる輸送と、海外引越サービスを行っています。


平均年齢29.9歳・離職率5%(2024年6月時点)の当社は「トラックドライバーを若者に憧れる職業にしたい」という想いを胸に、物流・運送業界のポジティブな面をお伝えするための取り組みを続けています。

今回は、離職率65%から5%の運送会社になるまでのストーリーをお話します。

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■7月16日の「国土交通Day」にあわせて制作した、全国のトラックドライバーへの応援歌「Connect」

高卒採用をきっかけに導入した「月給制」。未経験者を平等に扱う社風がもたらしたベテランドライバーの大量離職

離職率65%から5%の運送会社へ!未経験者の育成に注力するカワキタエクスプレスの成功秘話


■高卒で働きだした自身の経験を踏まえ

「高卒でも安心して働ける運送会社にしようと思った」と語る、当社代表の川北

国土交通省の調査(※)によると、平成28年度時点で大型トラックドライバーの平均年齢は47.5歳、中・小型トラックの平均年齢は45.4歳で、29歳以下の若年層は就業者全体の10%以下でした。

物流・運送業界における「2024年問題」ではドライバー不足や従来の働き方が問題視されており、就業者の高齢化が課題となっています。

川北は「トラックドライバーを若者が憧れる職業にしたい」という強い思いから、

2009年頃から高校の新卒採用に力を入れ始めました。

今思えば、2024年問題に対する取り組みはこの頃から始まっていたのだと思います。

業界ではトラックで走れば走るほど稼げる「歩合制」が一般的だったのですが、高卒の方でも自分が働く姿をイメージしやすいよう「月給制」を導入しました。

歩合制だと未経験ドライバーが稼ぎにくかったことも理由です。

しかし、未経験者を平等に扱う社風からベテランドライバーたちの反発が起き、

当時20名規模の社内で8名の社員が退職しました。

2011年の離職率は過去最悪の65%となり、会社の利益も53%減に。

苦境に立たされる事態となりました。



※参考資料 国土交通省|「トラック運送業の現況について

未経験者の採用・育成に注力。「人として当たり前のことを当たり前にすること」がトラックドライバーのイメージを変える

離職率65%から5%の運送会社へ!未経験者の育成に注力するカワキタエクスプレスの成功秘話


■当社に所属する若手社員たちの様子(未経験者率93.5%)

ベテランドライバーの離職後も、川北の「トラックドライバーを若者が憧れる職業にしたい」という想いは変わりませんでした。

誰にでもできる仕事だと下に見られやすい「世間のトラックドライバーへのイメージ」を変えるには、“ドライバーの当たり前”を遵守してくれる未経験者の存在が不可欠であると感じました。

たとえば、輪止め(タイヤのストッパー)の使用や、出発前のタイヤ点検(脱輪しないかのチェック)の徹底など、初歩的なことほどベテランになると気が緩みがちになります。

しかし、未経験から丁寧に指導した人たちは、経験を積んだ後も“ドライバーの当たり前”を遵守し、徹底しようと努めてくれるのです。

ほかにも、挨拶の徹底や脱いだ靴をきちんと揃えることなど「人として当たり前のことを当たり前にすること」こそが、トラックドライバーのイメージを変えるための一歩であると信じています。

15年間の努力が実り、未経験者率93.5%・平均年齢29.9歳・離職率5%の会社に成長

離職率65%から5%の運送会社へ!未経験者の育成に注力するカワキタエクスプレスの成功秘話


■10~20代の社員が7割以上を占めており、子育て世代も多く在籍している

その後、15年かけて未経験者の採用・育成を続けたところ、川北の想いに賛同してくれる社員たちが少しずつ集まり始めました。

人の入れ替わりを繰り返しながら、現在では未経験者率93.5%・平均年齢29.9歳・離職率5%(2024年6月時点)の運送会社になることができています。

「2024年問題」というと"過酷な労働環境"や"運賃の値上げ"など、どうしてもネガティブな話題が多くなりやすいですが、そもそもこの問題は働き方改革から始まった話です。

昔のように「長時間労働で少し無理をしてでもお金を稼ぐ」というやり方では、今の若者はトラックドライバーになりたいとは思えないでしょう。

若い世代に職業として興味を持っていただくためには、労働時間を短くし、効率よく仕事をして、収入も増えるような働き方を提案することが必要だと感じています。

トラックドライバーの日常をSNSで発信。「2030年問題」を見据えた次世代の労働環境づくり

離職率65%から5%の運送会社へ!未経験者の育成に注力するカワキタエクスプレスの成功秘話


■Instagramに投稿した福利厚生(男性の育休取得)に関する動画は、

過去最高の23.5万回再生を突破した

今後も、運送業界に携わる私たちが「トラックドライバー」という職業に誇りを持ち、労働環境が整った会社でやりがいを感じながら働く姿を発信し続ける所存です。



現在はInstagramTikTokでトラックドライバーの日常や社内の取り組みを投稿しています。

2023年にはSNS投稿をきっかけに20代の未経験者7名を採用し、現在の従業員数は33名となりました。

これからも地元の高校生や子どもたちへのインターン・職業体験を開催する予定ですので、多くの方に物流の仕事を身近に感じていただきたいです。

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