五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち
五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち

U-23日本代表はカタールで開催中のU23アジアカップ準決勝でイラクを下し、パリ五輪への出場を決めた。

これで1996年アトランタ五輪以来、一度も逃さず8大会連続での本大会出場となった。

ここでは、『五輪出場を決めるゴールを記録』した日本の英雄たちを振り返ってみよう。

細谷真大(2024年パリ五輪)

五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たちの画像はこちら >>

2024年4月29日 vsイラク戦(2○0)

パリ五輪出場の英雄となったのは、次代のエースとして期待される細谷真大だった。

昨季J1リーグで14得点を記録した22歳は、今冬行われたA代表のアジアカップはわずかな出場に終わり、今季のJ1も開幕から無得点と不調にあえいでいた。

そんな中で迎えたU23アジアカップ。グループステージから不調は誰の目にも明らかだったが、大岩剛監督は我慢強く使い続ける。するとそれに細谷が応えた。

準々決勝の地元カタール戦で決勝ゴールを決めると、五輪出場がかかったイラク戦でも値千金の先制弾を叩き込んでいる。

前園真聖(1996年アトランタ五輪)

五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち
五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち

1996年3月24日vsサウジアラビア戦(2○1)

現在の日本代表は五輪が8大会連続、ワールドカップが7大会連続で出場しているが、全ての始まりはこの男からといっていいだろう。

勝てば28年ぶりの五輪出場が決まるアジア最終予選の準決勝サウジアラビア戦。主将の前園真聖は4分に先制ゴールを決めると、57分にも鹿児島実業の後輩である城彰二との連携から追加点のゴールを奪った。

サウジアラビアの追撃を振り切った日本は、銅メダルに輝いた1968年メキシコ大会以来となる五輪への切符を獲得。本大会でも優勝候補のブラジルを撃破し、“マイアミの奇跡”を起こした。

平瀬智行(2000年シドニー五輪)

五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち
五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち

1999年11月6日 vsカザフスタン戦(3○1)

中田英寿中村俊輔小野伸二らを擁した黄金世代にとって“苦しい予選”は過去のもの。最終戦を待たずにシドニーへの切符を手に入れた。

本大会でエースを任されたのは高原直泰だったが、予選で大暴れしたのは平瀬智行だった。

前園と同じ鹿児島生まれ鹿実出身の平瀬は、この予選で世界最多の17得点。五輪行きがかかったカザフスタン戦でも2得点を決めた。

甘いマスクでも知られた彼は、この活躍でハウス食品『バーモントカレー』のCMに出演するなど一躍時の人となった。

那須大亮(2004年アテネ五輪)

五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち
五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち

2004年3月18日 vsUAE戦(3○0)

シドニー世代と比べてタレントで劣るとされ、「谷間の世代」と揶揄されたアテネ世代。

出場権を勝ち取ったUAE戦は、この世代のエース格であり数少ないスターだった大久保嘉人の2得点について語られることが多い。しかし先制点を決めたのは今やYouTuberの那須大亮である。

この試合に勝利し、勝点で並んでいたバーレーンが引き分けため3大会連続での五輪出場が決定。

前園、平瀬に続いて3連続で鹿実出身者による“英雄弾”となった。

扇原貴宏(2012年ロンドン五輪)

五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち
五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち

2012年3月14日 vsバーレーン戦(2○0)

ヨーロッパで旋風を巻き起こした香川真司を本大会まで招集しない方針をとったロンドン世代(最終的に本大会も招集せず)。

日本は最終予選で一時シリアに後塵を拝したもののマレーシア戦での大勝で首位に返り咲くと、旧国立で行われたバーレーンとの最終戦に快勝し、5大会連続9回目の本大会出場を決めた。

その試合で先制点を決めたのは、左足を武器にボランチとして定着していた扇原。ただこの得点は、原口元気の左サイドからの折り返しを右足で決めたものだった。

原川力(2016年リオ五輪)

五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち
五輪出場に導くゴールを決めた日本の英雄たち

2016年1月26日 vsイラク戦(2○1)

日替わりでのヒーローが生まれた2016年のU23大会。リオ五輪の出場権がかかった準決勝は『カタール開催のイラク戦』という2024年大会と全く同じシチュエーションだった。

日本はエースの久保裕也が先制ゴールを決めるが前半終了間際に失点。その後は拮抗した展開となり、そのまま延長戦にもつれ込むかと思われた。

しかし後半アディショナルタイムの90+3分、クロスのこぼれ球を原川力が左足で豪快に叩き込んで勝ち越し。土壇場でのこの得点がリオ五輪出場を決める決勝弾となった。

※2008年北京五輪 (引き分けで出場決定のため該当者なし)
※2021年東京五輪(開催国で予選がなかったため該当者なし)

AFC U23アジアカップ カタール2024
決勝
ウズベキスタン vs 日本
日時:5月4日(土)0時30分キックオフ
配信:DAZNにてライブ配信