2026年ワールドカップのアジア最終予選(3次予選)は10日に最終節が各地で開催。
グループBでは、5位のパレスチナが勝点1差で4位のオマーンとの直接対決に臨み、1-1と引き分けて予選敗退が決まった。
パレスチナの隣国ヨルダンで行われた運命の一戦は、0-0で迎えた49分、コーナーキックをオダイ・ハルブがニアで合わせてパレスチナが先制。
73分にはカウンターをファウルで止めたオマーンのハリブ・アル・サーディが警告を受け、この日2枚目のイエローカードで退場。パレスチナが人数のうえでも優位に立つ。
ところが、5分と掲示された後半アディショナルタイム、94分を過ぎたところでクロスボールに対してペナルティエリア内でパレスチナ選手の足がオマーン選手の足に引っかかってしまい、主審は無情のホイッスル。
VARでも判定は覆らず、イサム・アル・サブヒがPKを落ち着いて沈め、劇的引き分けに持ち込んだオマーンが4次予選への切符を手にしている。
ガザ地区がイスラエル軍の侵攻を受ける中で、韓国と引き分けたほかここ2試合は連勝と、初のワールドカップ出場へ望みをつないできたパレスチナ。
オマーン戦に勝利すれば4位での4次予選進出が決まっていたが、ほぼラストプレーで夢舞台への道は絶たれてしまった。
パレスチナサッカー協会(PFA)は公式SNSで試合結果を伝えるととともに「夢の扉の前で旅は終わりました」とコメント。ただ直後には「パレスチナ代表『アル・ファダイー』のすべての選手たちへ感謝を。最後の瞬間まで戦い抜き、より良い明日を信じる人々の夢を背負って戦ってくれました」と綴り、厳しい状況下で最後まで戦い抜いたチームをたたえていた。
アジア4次予選には、インドネシア、イラク、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAEの6チームが進出。上位2チームがワールドカップの出場権を手にする。