世界最速で2026年W杯予選突破を決めた日本代表。10日に行われたインドネシアとの予選最終戦には6-0で勝利した。

一方、敗れたインドネシアは4位でのプレーオフ行きが決まっている。

世界4位の人口2.7億人を誇るインドネシアは、近年、旧宗主国であるオランダ系の選手を多く帰化させて代表チームを強化してきた。そうしたなか、『Media Indonesia』は、こう伝えていた。

「サッカーは魔法ではない。インドネシアはサッカーを愛している。この国ではサッカーは一種の『世俗的な宗教』とさえ言えるほどで、何百万人もの熱狂的なファンによって崇拝され、神聖視されている。

しかし、愛は必ずしも進歩と正比例するわけではない。そして、インドネシア代表が日本に0-6で大敗したとき、その苦い現実が再び私たちを襲った。

敗北は、単なるスコア上の数字ではなかった。国家的サッカーシステムの根本的な弱点を如実に映し出す鏡だった。

我々は依然として日本のような国から大きく遅れをとっている。彼らが魔法をかけているからではなく、確固たる基盤の上に、長い時間をかけて築き上げているからだ。

インドネシアサッカーの歴史においてしばしば繰り返される大きな過ちの一つは、成果は金で買えるという思い込みだ。

サッカーは文明と同様、魔法で築き上げることはできない。強い代表チームは、健全な競争文化、一貫した幼児期の育成システム、そして幼少期からの人格教育と規律から生まれる。

日本はこれを証明した。彼らは結果を急がない。

1990年代以降、日本はJリーグを階層化されたプロリーグとして構築し、自国のコーチ、若手選手、そしてプロフェッショナルに運営されるクラブが成長できる場を提供するシステムを構築してきた。また、スポーツを人格教育の一部とする学校教育にも規律と努力を浸透させている。

日本戦の大敗は、重要な事実を示している。サッカーチームは優れた個人の集まりではなく、長年ともにプレーしてきた経験から形成される結束力にある。

今日のインドネシアは、国外リーグで活躍する多くの帰化選手によって確かに強化されている。彼らは才能に溢れている。しかし、一緒にプレーする時間、ケミストリー、そして結束力がなければ、チームとしてまとまりのない単なる個人に過ぎない。

一方、日本はチームとしての結束力の好例だ」

日本がサッカーの基盤を築いて底上げを図ってきたのに対して、インドネシアの取り組みは性急すぎると指摘。

「さらに重要なのは、我々のサッカーにおける失敗は、技術的または経営的な失敗であるだけでなく、国家と人格の形成における失敗でもあるということ」として、日本戦の大敗を教訓にしつつ、短期的解決策を求めるのではなく、構造的な改善も必要だと唱えていた。

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