現在76歳になり、その年齢を感じさせない五月みどり。アイドルというカテゴリーにして良いかわからないが、私にとってはアイドルなので、あえて五月みどりを紹介したいと思う。
元々は歌手として活動をしていて、1958年に『お座敷ロック』でデビューを果たす。地道な歌手活動をして、61年に『おひまなら来てね』が大ヒットした。翌年には、その曲で『紅白歌合戦』にも出場し、3年連続出場となった。63年の『紅白歌合戦』では『一週間に十日来い』を歌い、85.3%という驚異的な視聴率を記録。人気も絶頂になった頃に結婚を発表して、引退することになってしまった。
しばらく芸能界を離れていたのだが、数年後に離婚して芸能界に戻って来ることになった。
数年が経ち五月みどりのこともすっかり忘れていたのだが、81年に『ザ・買物ゲーム』(テレビ東京)という番組の公開収録を新宿のスタジオALTAに観に行った時に、五月みどりがゲスト出演していたことで、昔の記憶が蘇り、五月に会いたいという気持ちが芽生えていったのだ。
実はこの公開収録の時にちょっとしたハプニングに遭遇してしまった。
五月といい思い出ができたことで喜んでいると、83年に新曲を発売することになった。タイトルは『熟女B』である。
それから約1年後に、池袋北口にっかつ劇場(現シネロマン池袋)という映画館でリバイバル上映をすることになったことを知って、高校生になった私は、ちょっと背伸びをした格好をして初ポルノ映画館を体験することになった。すでに45歳という年齢で完全な熟女だったが、若かった私にとっては大きな刺激があり、五月みどりの裸は常に頭の中に描かれていた感じだった。
ちょっと失礼な言い方かもしれないが、私の中ではエロいおばさんというイメージがあった。それから数年が経った90年代後半から私は『特命リサーチ200X』(日本テレビ系)でリサーチャーの仕事をするようになり、日本テレビに頻繁に行くことになった。
かなり後悔はあるが、いつかもう一度会ってみたい気持ちでイッパイだ。もう35年も前の話しだが、とりあえずサインをもらって写真を撮らしてもらったお礼を言いたいと思う。もちろん覚えているはずがないが、いつかそんな日が来ることを楽しみに待ってみたいと思う。
(ブレーメン大島=毎週土曜日に掲載)
【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。