韓国・聯合ニュースはこのほど、「ハリウッドでおとなしくなったKパワー、理由はあるのか?」と題した記事を掲載した。
記事はまず「ポン・ジュノ監督やパク・チャヌク監督が欧米の映画祭で評価され、韓国ドラマ『イカゲーム』は米エミー賞で6冠を獲得した。

その上で「今年、海外で評価された韓国映画やドラマがなかったのは、ただ運が悪かったとも、一時的な現象ともいえる」とし、「12月26日には世界的ヒット作となった『イカゲーム』のシーズン2が始まる。来年はハリウッドの主要授賞式でノミネートされる可能性がある」とした。
ただ、韓国の業界からは「最近はコンテンツ制作をストリーミング業者が主導するシステムに変わってきており、クリエーターやスタッフが置かれた環境は過去に比べて厳しくなっている」と懸念の声が上がっているという。
映画館を訪れず家のテレビでストリーミングプラットフォームにアクセスする時代となり、映画制作本数が全体的に急減するなど、韓国の映画産業が大きく揺らいでいる。業界関係者によると、ある企業では映画事業関連の複数チームがこの10年間で姿を消し、その分野の専門家は企業を去るか、他のチームに移るなどしたという。映画の作品数が特にここ数年で大幅に減り、人材を維持することが難しくなったためだという。
ドラマ制作業界でも、ストリーミング業者による投資が一部の大作ばかりに集中し、テレビ局などによる制作は減ってきており、全体的な作品数が減少している。そのため、多くの制作会社が経営難に陥っているという。
記事は「韓国がポン・ジュノ監督やパク・チャヌク監督のような巨匠を輩出できたのは、彼らが新人の頃から夢を育て、力を発揮する土台となった韓国映画産業という存在が大きい」「土台が揺らぎ崩れてしまっては、韓国のクリエ-ターの命脈が途絶えてしまいかねない」と指摘した。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「ネットフリックスが俳優のギャラを上げまくったせいで、この小さな国の映画・ドラマ制作費がハリウッドレベルになってしまったのが問題だ」「韓国映画はレパートリーが少なくてどれも同じだから見なくなる。政治物かノワールばかり。