「ほら、また注文が来たよ。忙しくて手が回らない。
同作品が今年の春節(旧正月、今年は1月29日)に公開されると、同類玩具の唯一のライセンス契約メーカーとして同社は早くから準備を整え、あらかじめブラインドボックス8万セット以上を市場に投入していたにもかかわらず、公開から3日目には完売してしまった。もともと春節連休後の2月5日に操業を再開する予定だったが、注文があまりにも多く舞い込んだため、従業員はまだ春節連休中の2月2日に職場に戻り、作業時間を延長して哪吒グッズの生産に取り組んだ。

楊さんは出来上がった製品をチェックして回りながら、「当社は全国に生産拠点が5カ所、生産ラインが40本あり、その60%で哪吒関連グッズを作っている。今は1日にフィギュアを50万個生産でき、哪吒のキャラクターグッズが半分を占める。現在の当社の1日の生産高は300万元(約6300万円)を超えており、注文は2カ月先までいっぱいだ」と話した。
オフラインの注文が爆発的に増加したのと同時に、オンラインの売り上げも急速に増加している。

楊さんは携帯電話を取り出し、「69元(約1400円)で6個入りのセット、公式ライセンスのブラインドボックスセット、ご注文から30日以内に発送……」と、同社のショート動画共有アプリ「抖音(中国版TikTok)」旗艦店でライブ配信パーソナリティーが哪吒グッズを紹介する様子を見せてくれた。わずか数日の間に、配信にアクセスする哪吒ファンは70万人余りから115万人に増加し、哪吒シリーズのブラインドボックスはプラットフォームのトレンド玩具類ブラインドボックス人気ランキングで1位になり、これまでに53万セットが売れたという。
楊さんには「中国国内だけでなく、今は海外の多くのサプライヤーも進んで哪吒グッズを注文してくる。哪吒グッズだけで、受注金額は2億元(約42億円)に達する」と話す。
