中国の動画投稿サイトでこのほど、日本で一戸建て住宅を作った中国人が、「あるトラブル」に巻き込まれた状況を紹介する映像が投稿された。施工業者がもたらしたトラブルで、最初は不快さも感じたが、最終的には会社側の対応に納得し、「持続可能な商売」とは何であるかを、改めて身に染みて感じたという。

映像では主に、家を新築した40代前後と思われる中国人女性による状況説明や、工務店側との相談の状況が紹介されている。

映像は地鎮祭の様子も紹介した。神職の姿も見える。主な視聴者である中国人にとっては、珍しい光景だろう。女性は、「儀式が終わって私たちの家の工事が本格的に始まりました」と紹介した。ところが朝早くに施工会社側から贈り物が届いたという。映像には、届けられた一升瓶入りの日本酒2本が写されている。女性は「事態は簡単でないと感じました」と、その時の心境を説明した。

案の定、電話がかかって来た。他の顧客の状況から、以前に選んだ床板に、温度が上がるとひび割れてしまう問題があることが分かったとの説明だった。映像は施工業者との相談の様子を紹介した。女性は、「最初は(問題が判明した)床板が最もよいものと言われていた。

私は、今選べるタイプのものが好きではない」と不満を表明した。

しかし、会社側がきちんと謝罪し、その後の対応は速く、プロとして振る舞っていることを感じられたので、会社側が本当に顧客のことを考えていると実感したという。

女性はさらに、会社側は面倒を避けるために、床板の隠れた品質問題を伝えないこともできたと指摘。ただし、その場合には短期的には誰も気づかなかったかもしれないが、後になり発覚して会社の評判が落ちれば、その後の商売は難しくなると論じた。

女性は、「ビジネスを続けるためには、誠実さと責任感が最も大切だと思います」と感想を述べた。女性によると、このことは初めて気づいたのではなく、日本に十数年もいて学んだビジネスの原則と紹介した。女性は「今回の小さな波乱で、私は一つの信念をより強く確信しました。それは、ビジネスの本質は単に商品を売ることではなく、信頼を築くことということです。最終的にビジネスを長く続けられるのは、一時的な損失(にこだわること)ではなく、物事への姿勢と問題解決能力だと思います」と論じた。

女性は、「家を作ることは、単に建物を建てるのではなく、将来の生活のよりどころをつくることです」と説明した。映像の最後の部分では、女性が夫と一緒に、新たに家を建てる場所の周囲で、冗談まじりに会話しながら歩く様子が紹介されている。(翻訳・編集/如月隼人)

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